大阪桐蔭 3年ぶり春の大阪大会制覇 プロ注目右腕・中野大虎が完投も「全然あきませんね...」
2025年5月19日(月)5時45分 スポーツニッポン
◇高校野球春季大阪大会決勝 大阪桐蔭6—2履正社(2025年5月18日 GOSANDO南港野球場)
大阪大会の決勝が18日に行われ、大阪桐蔭が履正社を下し、22年以来3年ぶり14度目の優勝を決めた。プロ注目の最速149キロ右腕・中野大虎(だいと)投手(3年)が9安打2失点、2奪三振で完投勝利。昨秋に続き2季連続となる近畿大会への出場権を得た。
し烈なチーム内競争が大阪桐蔭を昨夏以来の頂点に導いた。今春の背番号1を奪った中野は「背番号1をもらった以上、決勝も投げる準備をしてきた」と名門エースの役割を理解していた。履正社打線に9安打を許し、球数は140球までかさんだ。「全然あきませんね…」。課題の残る投球内容でも、今秋ドラフト上位候補に挙がる森陽樹(3年)の力を借りず、2失点完投と一人で投げきった。
昨秋は森にエース背番を譲った。「自分が1番をつけると決めて練習してきた」。今春は、練習試合の結果で森を上回った。そして背番号発表日に西谷浩一監督から「任せたぞ」と伝えられ、初めて背番号1を託された。
履正社には昨秋決勝で敗れた。「ここで負けては全国で一番は獲れない」。決勝ではベンチに戻るたびに西谷監督に「“行かせてよ”目力で伝えました」。同校では前田悠伍(現ソフトバンク)ら過去に数人しかいない主将兼エース。「8回から泣きそうやった」。大阪の頂点に立ち、名門エースの重みを知った。(河合 洋介)