ロッテ時代は2か月休養…右肩痛の佐々木朗希に6日で“投球再開指令”、メジャーでは通じない“甘え”

2025年5月21日(水)10時30分 週刊女性PRIME

ドジャース・佐々木朗希投手



「いつ、キャッチボールを始めるかは分からない。ただ私の推測では、彼はチームの遠征中に再開するだろう。だから、あと数日待つだろうね」

 5月20日(現地時間19日)、ダイヤモンドバックスとの試合前に報道陣の取材に応じた、ロサンゼルス・ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(52)。14日に「右肩インピンジメント症候群」で負傷者リスト(IL)入りした、佐々木朗希投手(23、以下敬称略)について言及した。

 指揮官によると、佐々木の現状について「(右肩の)痛みはないだろう。今は痛みが消えていると願っている」と、希望的観測ながらも回復に向かっていることを明かした。

 またキャッチボールを含めた“投球”の再開についても、次回の遠征先となる、5月24日からのニューヨーク・メッツ戦を想定。ローテーションへの早期復帰に期待を寄せている。

 MLB事情に精通するスポーツライターは、ロバーツ監督の談話をこう捉える。

「数週間前から右肩に違和感を抱えていたとのことですが、精密検査では骨や筋肉に異常は見つからず、手術を要する状態ではないとの判断がなされ、佐々木本人も“悪いところがあるわけではない”と、軽傷を強調しています。

 まずはキャッチボールで肩の具合を確認なのでしょうが、ロバーツ監督やドジャースフロントの本心は、“異常がないなら投げろ”だと思いますね」

ロッテ時代にも「似た症状」で戦線離脱

 エース左腕のクレイトン・カーショウ(37)が24日のメッツ戦で復帰予定とはいえ、故障者続出によって台所事情がきびしいドジャース投手陣。たしかに指揮官の「推測」は、裏を返せば「投球再開の指令」とも言えよう。

 右肩痛を訴えてからわずか6日での“指令”は、千葉ロッテマリーンズ時代にはあり得なかった対応だ。本人も「去年似たような症状があった」と明かしたように、2024年シーズンにも不調を訴えた佐々木。

 開幕から中6日のローテーションで登板し、6月までに5勝を挙げる活躍を見せていたものの、「右上肢のコンディション不良」を理由に戦列離脱。「右上肢」には当然、「右肩」も含まれる。





 この時、詳細は公表されなかったが、おそらくは「インピンジメント症候群」だったのだろう。この時、投球練習を再開させるまでに約1か月かかり、マウンドに立ったのは8月1日。復帰までに2か月間の“療養”を要したのだった。

「ロッテ時代も同様に、当時の精密検査で異常は発見されなかった聞きました。ですが、本人が“違和感がある”と言っている以上、聞き入れざるを得なかったのが吉井理人監督(60)や球団フロントでした。

 万一にも無理させて大きな故障につながれば、“将来のサイ・ヤング賞候補を潰した”と国内外から批判を浴びるため、佐々木の扱いには気を使い、本人の意思を尊重し続けたようです」

佐々木は「有能な選手の1人」にすぎない

 2020年のプロ入りから、時に“過保護”とも形容されるほどに慎重に育てられた佐々木。高校時代にも、甲子園出場をかけた決勝戦で「故障予防のため」との理由で出場しなかったことに賛否も起きた。どこまでも“お客様扱い”とも言える待遇に、彼自身にもどこか「甘え」があったのかもしれない。

 しかし、メジャーではそんな「甘え」は許されないーー。

「日本では“10年に1人の逸材”に数えられる佐々木投手ですが、毎年のようにアメリカ国内、中南米から才能ある選手が入ってくるのがメジャーです。しかも彼の場合、“25歳ルール”に反して入団した経緯もあります」

 オリックスバファローズからポスティングシステムでドジャースに移籍して、総額3億2500万ドル(約463億円)で契約した山本由伸(26)に対して、期間を2年早めたことによって650万ドル(約10億円)で“買い叩かれた”感のある佐々木。

「メジャーで大型契約を勝ち取るには、少なくとも3年間は結果を残す必要があります。その間に無理して右肩痛を再発させ、万一にも手術で長期離脱することになればリリースされる可能性もある。たとえ彼が潰れようとも痛くも痒くもなく、ドジャースはまた逸材を発掘、補強すればいい。そんなシビアな世界ですから」

 いつの日か、心の底からロッテに感謝する日が来るのかもしれない。

週刊女性PRIME

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