【ボートレースコラム】浜田亜理沙 フライング持ちでのVにあっぱれ SGでも楽しみ膨らむ
2025年5月21日(水)4時30分 スポーツニッポン
5月はオールスター月間。第1弾のとこなめG2「レディースオールスター」(13〜18日)を現地で取材してきた。
優勝したのはファン投票1位の浜田亜理沙(37=埼玉)。1号艇で臨んだ優勝戦をインからトップタイとなるコンマ09で逃げ切り、関東女子エースの実力を誇示した。
「制度が変わりましたからね。優勝戦でFを持っている人がフライングを切ると(事故点が)50点ついてしまうから…」
そう。浜田はフライング1本持ちだった。来年1月から適用される26年前期級別審査が始まった今月1日、戸田6Rで全艇フライングが発生。6号艇の浜田もコンマ04のスリットオーバーに散った。
5月1日からフライングの罰則と各級別に必要な出走回数が変更された。特に重いのは優勝戦における級別審査期間中2本目のフライング。事故点が30点から50点に厳罰化された。事故点を出走回数で割ったものが事故率。これが半期で0.70を超えると、どんな高勝率を残しても最下級のB2級が確定する。
11〜16日に行われた平和島スポニチ杯。フライング持ちで優勝戦4号艇だった坂口周は「絶対に(フライングを)切れない。スタートで遅れて包まれるより、6コースから展開を突いた方が可能性がある」と話し、宣言通り大外に出た(5着)。
すでに抱える事故点が20点。さらに優勝戦でフライングを切ると計70点。ほぼ月1節しか斡旋が入らず、全く稼げないB2降級が頭をかすめるのは仕方ないだろう。
選手生命を脅かすレベルの厳罰。今後も優勝戦でフライング持ちの選手は、かなり狙いにくい。その状況下で勝った浜田はあっぱれだ。
いばらの道は続くが、最高峰の舞台でも戦える旋回力があることは昨年出場して3度のSGで証明済み。強豪が集うSGオールスター(27日〜6月1日、まるがめ)で高配当の使者になることを期待している。(水田 公裕)
◇水田 公裕(みずた・きみひろ)1973年(昭48)5月10日生まれ、東京都出身の52歳。専門紙時代を含めボートレース記者歴26年。好きな決まり手は捲り、出目は<4><6>。ただ、3コースが攻め手になるケースが主流の最近は小差し2コースへの<3><2>も好き。