中日の黄金ルーキーに記憶に残るプロ初被安打を浴びせたDeNA三森 その存在感は新天地でも抜群!
2025年5月22日(木)8時0分 スポーツニッポン
5月5日、バンテリンドーム。DeNAは敵地で中日と対戦した。相手先発は今ドラフトでDeNAも含む4球団競合の末に中日が交渉権を獲得した金丸夢斗投手(22=関大)。黄金ルーキーのプロ初登板初先発で、敵地は超満員に膨れ上がっていた。
DeNA打線が「金の卵」をどう攻略するか。初安打や初三振など記念すべき「初もの」は誰がマークするのか注目していた。
金丸のプロ初奪三振は初回1死からの牧秀悟だった。直球でズバッと3球三振。そして、初安打。「6番・三塁」で先発出場した三森大貴だった。0—0の2回1死一塁。三森は初球から仕掛け、150キロの直球を捉えてゴロで一、二塁間を抜き右前打とした。翌日「金丸君の記憶に残る一打になった」と話しかけると、三森は「そう言えば、そうですね」と笑顔を見せ「イメージ通り」と続けた。
さすがと感じたのは、その次の打席だった。0—1の4回1死一、二塁。今度は左腕が投じた114キロの初球カーブを同じようにゴロで右前に運んだ。これがこの回2得点に結びつき、金丸はプロ初黒星。それでも6回5安打2失点はデビュー戦としては、十分な投球内容だったと思う。
記者はこの日、中日関係者と食事する機会があった。そのとき金丸の相手として最も印象に残った相手に名が上がったのが三森だ。「ともに初球をあっさり右前。えぐい」とその人物は言っていた。
三森とも2打席目について話した。「相手は直球を打たれた印象が残っている。当然次は変化球から入るイメージはあった。直球を待ち変化球に対応する準備はしていた」。直球もカーブも、初見で初球から打たれる。金丸はプロの凄さを肌で感じたはずだ。
今オフにソフトバンクからトレードで入団した26歳は、チームに少ない快足で、戦力となっている。もちろん打撃、守備も高く評価されている。
黄金ルーキーのデビュー戦に立ち会えたことも感謝だし、三森が与えた「プロの洗礼」を取材できたことも感謝。「こどもの日」は記者にとって印象深い祝日となった。(記者コラム・大木 穂高)