日本ハム・金村「凄く幸せ」今季3度目の完封!59年ぶりの快挙 新庄監督もニンマリ「僕のおかげ」
2025年5月24日(土)6時0分 スポーツニッポン
◇パ・リーグ 日本ハム1−0楽天(2025年5月23日 楽天モバイル)
1点差でも、動じない。苦い経験を糧にした日本ハム・金村が9回5安打で締め、今季3度目の完封勝利。両リーグトップ4完投目としたタフネス右腕の表情はほころんだ。
「抑えたらヒーローで、打たれたら負け投手になるという崖っ縁の中で成長できる。成長できる場所で投げられるのは凄く幸せ」
昨年8月6日の同じ楽天モバイルパーク。8回まで無失点だったが、9回2死から失点し、プロ初完封を逃した。だから、この日は最後まで冷静だった。「一人一人を大事にしようという思いが完封につながった」と9回も3者凡退で締めた。
調整期間に練習した落差の小さいスプリットも織り交ぜて連打は許さない。白星と黒星の繰り返しを脱した今季初の連勝で4勝目。5月までの3完封は球団59年ぶりの快挙となり、「相手に左右されず、対自分という意識を持っている」と胸を張った。
チームとしても両リーグトップの10完投目。各投手を成長させるため先発完投を重視している新庄監督は抜てきした開幕投手の成長に「僕のおかげでしょ」とおどけ、「たいしたもんですね。変化球でストライクを取るテクニックはチームでNo・1」と称賛した。首位も堅持し、指揮官のまいた種が花を開いている。 (田中 健人)
≪5月までの3完封は17年菅野以来≫
金村(日)が自身初のスコア1—0で今季3度目の完封。村上(神)、床田(広)の2完封を抑え今季両リーグ単独最多になった。5月までに3完封以上は17年菅野(巨=3完封)以来。チームではセネタース時代の46年白木義一郎、東急時代の53年米川泰夫、東映時代の66年嵯峨健四郎がそれぞれ3完封して以来59年ぶり4人目だ。