【世界卓球】17年銀・森薗政崇、“トガシノ”ペアをベンチで支え涙「優勝できて最高です」
2025年5月26日(月)7時0分 スポーツ報知
◆卓球 ◇世界選手権個人戦 最終日(25日、カタール・ドーハ=ルサイル・アリーナ)
【ドーハ(カタール)25日=宮下京香】男子ダブルスで、第2シードの戸上隼輔(23)=井村屋グループ=、篠塚大登(21)=愛知工大=組が初の金メダルに輝いた。パリ五輪代表同士の“トガシノ”ペアは決勝で、台湾の第6シード・高承叡(こう・しょうえい)、林昀儒(りん・いんじゅ)組に3—2で勝利した。同種目で日本勢の金メダルは1961年大会の星野展弥、木村興治組以来、64年ぶりの快挙。日本勢は今大会で計4個のメダルを獲得した。シングルスは男女ともに中国勢が制した。
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戸上、篠塚組の決勝のベンチに入った17年大会銀の森薗政崇(30)=BOBSON=は優勝の瞬間、目に涙を浮かべた。現役選手ながらコーチとして2人を支え、「優勝できて最高です」と感慨に浸った。
4月、男子代表に入閣。今大会は練習から3人で戦術を考案している。篠塚は「3人で戦っている感じ」と言えば、戸上も「年は近いけど、言うことはズバズバ。頼もしい」と慕う。森薗コーチは「もともとTリーグや代表で一緒にいたので、卓球以外の生活から楽しくできた」と明かし、最高の雰囲気をつくった。
今後も森薗は「トレーニングはしているが、指導者の若返りを図る意味で、その第一人者になれれば」とコーチとの二刀流に意欲を示した。64年ぶりの金メダルの裏には、良き兄貴分がいた。