巨人・増田陸が師匠・坂本以来15年ぶりに金沢で先頭弾「最高でした」NPB通算10万9999号

2025年5月29日(木)5時5分 スポーツ報知

1回無死、増田陸が本塁打を放つ(カメラ・朝田 秀司)

◆JERA セ・リーグ 巨人4—1広島(28日・金沢)

 まだ明るい金沢の空へ、増田陸が号砲をならした。0—1の初回先頭。4球目の高めに浮いたフォークを豪快に左中間席へたたき込んだ。あっという間にダイヤモンドを一周し「最高でした。勢いをつけられて良かった」。7年目で初の先頭打者アーチはNPB通算10万9999号だ。5分後にキャベッジのメモリアルアーチで逆転し、広島へ傾きかけた試合の流れを一気に取り戻した。

 前日27日の広島戦(富山)は1点を追う9回2死一、三塁で空振り三振。試合終了後のベンチで一人、うつむいたまま動けなかった。「昨日の分をやり返したかった」。借りを“最速”で返すと、ベンチで「よっしゃー」と雄たけびを上げて2回の一塁守備へ飛び出した。

 昨オフ、恒例の「坂本組」の沖縄合同自主トレに参加。ただ前半の約2週間は坂本が所用で不在だった。リーダーが決めてくれたメニューをこなした過去5年とは違い、ウォーミングアップのランニング量から頭をひねった。「ゆっくりしたランよりショート(短距離)系のダッシュの方がウェートトレにつながるとか」。師匠の偉大さを改めて認識した上で「すごいって言葉しか出てこないですね。でも、すごいで終わったらダメ。勇人さんを超せるように頑張りたい」と決意して臨んだ7年目のブレイク。金沢での初回先頭弾は、10年8月31日にマークした坂本以来、15年ぶりとなった。

 1000日ぶりの打点を挙げてお立ち台に上がった4月30日広島戦(東京D)の約2時間後。茨城・明秀学園日立時代の恩師で、光星学院(現八戸学院光星)で坂本を育てた金沢成奉監督から「ここからだぞ」と電話で背中を押された。2—1の7回1死二塁では左中間適時二塁打。2安打2打点、今季6度目のマルチヒットで勝利に貢献した。「チームに勇気を与える打席にしたい」という新1番が、阿部巨人2年目の新風になりつつある。(内田 拓希)

スポーツ報知

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