「チームがバラバラになりかけている」最下位楽天の「内部分裂」が球界OBから危惧される理由

2023年6月6日(火)6時0分 ココカラネクスト

東北のファンからも厳しい目が向けられている石井監督(C)CoCoKARAnext

 楽天は4日のヤクルト戦(神宮)にも2−5と敗れ、3連敗。2カード連続の負け越しで借金は今季最多の12までふくれあがった。

 4日の試合で先発したドラフト1位ルーキーの荘司康誠は制球に苦しみ、プロ最短の2回3安打3失点と試合を作れず。前日の3日も早川隆久が2回6安打6失点でKOと2試合連続で先発の早期降板が続いている。石井一久監督は「先発が作れないと試合にならないですね」と厳しいコメント。続けて「せめて5回くらいまではある程度、ビハインドでもリードでも僅差の中で試合を進めてくれないとちょっと厳しい」と先発陣の奮起を期待した。

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 一方、打線も4点を追う8回無死二塁、山崎剛が中前へ適時打を放ち反撃。続いて無死一、二塁の形を作りながらも、3番・フランコ、4番・浅村栄斗、5番・岡島豪郎のクリーンアップ3人が三者連続三振に倒れた。中軸が粘りを見せなければ、打線に勢いも生まれない。

 投打ともに上がり目が見られず、低迷する楽天のチーム状況をめぐっては球界内からも様々な考察の声が出ている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍。引退後は日本代表コーチも務め野球解説者の高木豊氏は4日に更新した自身のユーチューブチャンネルで楽天の戦いぶりについて触れている。

 ここ1か月の各球団の「監督総評」を行う企画の中で楽天・石井監督に関しては5段階中、わずか「1」と辛口評価。その理由としては「チーム成績が打撃も投手力も最下位。何をしてたんだ!といわれても仕方がない」とばっさり。チーム打率(・213)、チーム防御率(・3・50)はともにリーグワーストとあって、指揮を執る石井監督に厳しい目を向けた。

選手に対しても「名前はあるけどしっかりした働きをしてくれない」とした。ただ「それを鼓舞していくのが監督の仕事」として、指導力を求めた。

 主砲・浅村は現在、打率・217と低迷、投手陣でもチームトップの成績をあげているのがベテラン田中将大の3勝(防御率・3・96)というのが寂しさを感じさせる。

 こういったチーム状況をうけて高木氏は選手を導いていくのが監督、コーチ陣の務めとした上で選手たちに対しても「プライドって何のためにあるのか、チーム・団体競技はどういうものなのか」を教えていく必要もあるとした。

「でないとチームがばらばらになりかけている」として、今の状況で戦いを続けていれば、いずれ空中分解を迎えるとして危機的状況を心配する場面も。

 最近のチームでは走塁などにおいても集中力に欠くプレーが散見される。投打にわたってここまで低迷するとなれば、チーム内に不協和音も生まれかねない。走攻守すべてにほころびが目立つとあって、苦しむ今こそ、チームをまとめあげる指揮官の力が求められている。

 動画の最後では「まだ間に合うと思うから、早く手を打ってくれるといいなと思う」とチームの巻き返しを期待した高木氏。石井監督にとっては監督シーズン3年目を迎え、勝負の年ともいわれる中、選手、首脳陣とも今1度、チーム全体で力を合わせることが必要なようだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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