コバライネン、ターマックで負けなしの4連勝。福永と奴田原が表彰台獲得/全日本ラリー第5戦丹後
2023年6月14日(水)7時25分 AUTOSPORT web

6月9〜11日、京都府京丹後市を拠点にJRC全日本ラリー選手権第5戦『YUHO RALLY TANGO supported by Nissin Mfg』が行われ、ヘイキ・コバライネン/北川紗衣組(AICELLOラックDL速心FABIA)が優勝。2023年シーズン4勝目をマークした。
約1カ月前に開催された前戦の久万高原で“全ステージ優勝”の完全勝利を飾ったF1優勝経験者が、ふたたびターマック(舗装路)ラリーで圧巻のスピードを見せた。今季出場ラウンドでは負けなしの男は、開幕戦を制したライバルの一角であるSUBARU RALLY CHALLENGEチームが欠場となった今大会の競技初日、10日(土)午前に行われた3つのステージを制して後続に15.9秒のギャップを築くと、同日午後のオープニングとなったSS4で総合2番手につけていた奴田原文雄/東駿吾組(ADVAN カヤバ KTMS GRヤリス)が順位を落としたこともあり、一気にその差を27.3秒まで拡げる。
この段階で総合2番手に浮上した福永修/齊田美早子組(アサヒ☆カナックOSAMU555ファビア)は、午後の3つのステージすべてで3番手タイムを記録するも、王者コバライネンが午前中と同様にステージベストを揃えたたため、両者間のタイム差はさらに拡大することに。レグ1を終えた時点でのギャップは45.3秒となった。
11日(日)のレグ2は前日夜に降り始めた雨によってウエットコンディションでのスタートに。総合3番手につけていた勝田範彦/木村裕介組(トヨタGRヤリスJP4ラリー2)が排気系トラブルで姿を消すなか、このステージでは山田啓介/藤井俊樹組(K1ソミック石川ルブロスYHGRヤリス)がベストタイムを刻み、二駆のプジョー208ラリー4を駆る新井大輝/金岡基成組がステージ2番手、福永組に続いてコバライネンはステージ4番手となった。
しかし、3連勝中の元スーパーGT GT500クラスチャンピオンがステージウイナーの座を譲ったのはこのSS7だけ。路面が乾いていった残る5つのステージでは最速タイムを記録し続け、最終的に2位福永に1分15秒2の差をつけて今季4度目の総合優勝を飾った。
総合3位は、勝田のリタイアによってレグ2開始時に4番手から順位を上げた奴田原が獲得。JN2クラスウイナーの後方で総合4位フィニッシュとなった新井がJN1クラスの3位を得た。総合5位には柳澤宏至/竹下紀子(MATEX-AQTEC DL GRヤリス)が入っている。この他のクラスのウイナーは以下のとおりだ。
■2023年JRC全日本ラリー第5戦丹後 順位結果
Class | Driver&Co-Driver | Car | Time |
---|---|---|---|
JN1クラス優勝 | ヘイキ・コバライネン/北川紗衣 | AICELLOラックDL速心FABIA | 1h27’31.7 |
JN1クラス2位 | 福永修/齊田美早子 | アサヒ☆カナックOSAMU555ファビア | +1’15.2 |
JN1クラス3位 | 新井大輝/毛利太哉 | Ahead プジョー208 ラリー4 | +2’58.4 |
JN2クラス優勝 | 奴田原文雄/東駿吾 | ADVAN カヤバ KTMS GRヤリス | 1h29’29.9 |
JN3クラス優勝 | 竹内源樹/木村悟士 | YH CUSCO 大阪冷研 BRZ | 1h33’13.0 |
JN4クラス優勝 | 西川真太郎/本橋貴司 | スマッシュDLモンスターiTZZスイフト | 1h34’00.6 |
JN5クラス優勝 | 大倉聡/豊田耕司 | AISIN GR Yaris CVT | 1h36’47.3 |
JN6クラス優勝 | 天野智之/井上裕紀子 | 豊田自動織機・DLアクアGR SPORT | 1h38’51.9 |
JRCの次戦は7月7〜9日に行われる第6戦『2023 ARK ラリー・カムイ』。北海道虻田郡ニセコ町を中心に開催される同ラリーは、今シーズン最初のグラベル(未舗装路)イベントとして開催される。