トルコ代表に激震…デミラルが2試合の出場停止処分、EURO準々決勝オランダ戦欠場が確定

2024年7月5日(金)21時54分 サッカーキング

物議を醸したデミラルのゴールパフォーマンス [写真]=Anadolu via Getty Images

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 トルコ代表DFメリフ・デミラル(アル・アハリ・ジッダ/サウジアラビア)が、UEFA(欧州サッカー連盟)より2試合の出場停止処分を科された。5日、イギリスメディア『BBC』など複数のメディアが報じている。

 デミラは現地時間2日に行われたEURO2024・決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)のオーストリア代表戦にスタメン出場すると、キックオフ直後のセットプレーから先制点をゲット。1点リードで折り返した後半の59分には、MFアルダ・ギュレル(レアル・マドリード/スペイン)の蹴った右コーナーキックをヘディングで沈め、チームにとって大きな追加点を奪った。トルコ代表はその後1点を返されたものの、2−1と逃げ切りに成功し、EUROで4大会ぶり3度目の準々決勝進出が決定。2ゴールの活躍を見せたデミラルは、2008年大会以来となるベスト8入りに大きく貢献していた。

 だが、同試合でデミラルが見せたゴールパフォーマンスが、大きな問題となっていた。デミラルは両手の人差し指と小指を立てて、狐のような形にする仕草をせていたが、これはトルコの与党・国民運動党とつながりのある極右武装組織「灰色の狼」に関連するジェスチャーの「狼の敬礼」と見られる。ドイツのナンシー・フェーザー内務大臣が「トルコの極右過激派のシンボルはスタジアムにふさわしくない。EURO2024は人種差別を助長するために使われるべきではない」と発信するなど、大きな物議を醸すこととなり、UEFAが調査に乗り出していた。

 そして5日、UEFAは処分内容を明らかにした。「スポーツと無関係なことを目的として本イベントを利用し、サッカーというスポーツの権威を失墜させた」との理由で、デミラルに2試合の出場停止処分を科した。この決定に伴い、デミラルは現地時間6日に控えたEURO2024・準々決勝のオランダ代表を欠場することが決まっている。仮にこの試合に勝利した場合、トルコ代表は10日に控えた準決勝でイングランド代表vsスイス代表の勝者と対戦するが、デミラルはこの試合にも出場することができない。

 今大会、デミラルはグループF第1節のジョージア代表戦(○3−1)、第2節のポルトガル代表戦(●0−3)は途中出場しており、続く第3節チェコ代表戦(○2−1)はフル出場して勝利に貢献。オーストリア代表戦でもフル出場して2ゴールを決めていたが、今後の2試合はピッチに立てないことが確定した。

 なお、『BBC』はデミラルの「ゴールを決めたら、このセレブレーションをするつもりだった」というコメントを紹介。このゴールパフォーマンスが事前に計画されていたものだったと指摘している。


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