山本尚貴が母校・作新学院で講演。小学生に「夢や目標を持つことの大切さ」を語る

　7月14日、全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦する山本尚貴（TCS NAKAJIMA RACING）が、母校の作新学院を訪問。同校の小学部の生徒を前に“夢や目標を持つことの大切さ”について講演した。

　また、母校への恩返しの思い、そしてモータースポーツの魅力を感じてほしいという思いから、同校の小学部全児童（424名）と、同伴する大人1名を、8月20〜21日に栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催されるスーパーフォーミュラ第7戦・第8戦に招待することが発表され、生徒代表に山本から招待券が贈呈された。

　2007年に作新学院高等部を卒業した山本は、同校の八島禎宏小学部部長のもとを訪れ、「コロナ禍に加え、世界では紛争や戦争が続いている大変なときだからこそ、小学部の子供たちには夢や目標を持って前に進んでほしい」と熱心に話したという。この山本の強い思いもあり、作新学院への訪問・講演が実現。授業前の集会にスペシャルゲストとして登壇した山本は、生徒に向けて夢や目標を持つことの大切さを語った。

「僕は6歳の時に、ゴーカートに乗り始めて、F1レーサー、プロのレーサーになるという夢を持ち、それから一所懸命にカートに取り組んできました。当時、F1にはアイルトン・セナ選手という方がいました。そのセナ選手に憧れて、将来僕もセナ選手のようなかっこいいレーサーになりたいなと思っていました」と、山本は自身の夢、そして目標を抱いたきっかけから語り始めた。

「今日は夢を持つことの大切さ、目標を持つことの大切さを皆さんにお伝えしたいと思いやってきました。皆さんは夢や目標をお持ちでしょうか？　小学生のうちに夢や目標を持つことは本当に素晴らしいことだと思います。まだやりたいことや、好きなことが見つかっていないという生徒の皆さんも、決して焦ることはないですし、悪いことではありません」

「ぜひ小学生の期間を、好きなことや夢、そして目標を見つけるいい機会にしてもらいたいなと思っています。自分の好きなことを見つけるということは、そんなに簡単なことではないと思います。自分が情熱を持って、時には苦しいことや嫌なことがあったとしても“好きなことだから頑張れるんだ”というものをひとつでも、ふたつでも見つけてもらえたら嬉しいなと思っています」と、山本は子供たちにも伝わりやすいよう、ゆっくりとした口調で語りかけた。

　その後、山本から自身が参戦するスーパーフォーミュラについての紹介とともに「ぜひ、自分の出ているレースを皆さんにも知ってもらい、また実際に目で見てもらって、レーシングドライバーという職業を肌で感じてもらい、モータースポーツのすごさと、非日常的な週末を体感してもらえたら」という思いもあり、同校の小学部全児童（424名）と同伴する大人1名を8月20〜21日にモビリティリゾートもてぎで開催されるスーパーフォーミュラ第7戦・第8戦に招待することが発表された。

「今年のスーパーフォーミュラでは少し苦戦が続いていて、なかなか思うような成績を残せていませんが、ぜひ当日は皆さんの応援を背にして、いいところを見せたいなと思っています。ぜひ皆さん応援しに来てください。そして、実際にOBが頑張っている姿を見て、自分の目標や夢に向かってまた頑張ろうと、そう思ってもらえたらとても嬉しいです」と山本は語った。

　訪問当日は、山本のいるオープン教室と各教室をZOOMを介したオンラインでの講演となったが、講演終了時には各教室から大きな拍手の音が響き、オープン教室にいる山本の耳にも届けられた。

　講演終了後、囲み取材に応じた山本は「作新学院に通っていたときから夢を持って頑張り、プロのレーシングドライバーになることができました。そこで、少しでも学校に対し恩返しがしたいと思ったことがきっかけでした」と講演、そしてスーパーフォーミュラ第7戦・第8戦への招待のきっかけを語った。

「プロのレーシングドライバーになるという夢を叶えたOBが頑張っている姿を見ていただき、生徒の皆さんに少しでも『目標や夢に向かって頑張ろう』と思ってもらえることが、僕ができるひとつの恩返しなのかなと思い、先生にご相談させていただきました。また、モビリティリゾートもてぎの皆さんにもご協力いただいて、今回現実することができ、本当に皆さんに感謝しております」

「小学生の時期は、いろいろなものに興味を持ち始め、夢や目標を抱くきっかけや入口がたくさん集まっている時期だと思います。レースを見にきてもらい、みんなにレーシングドライバーになってもらいたいということではなく、それぞれが自分の好きなものに、また邁進できるようなきっかけが作れたらなと思っています。僕もみんなの笑顔を見て、また当日のレースを頑張ろうと思いますし、逆に何か力を与えてもらおうかなと思います」

　なお、モビリティリゾートもてぎで開催されるスーパーフォーミュラ第7戦・第8戦のチケットは7月16日（土）より販売される。また、開場25周年を迎えたモビリティリゾートもてぎは、地元栃木県への感謝を込めて、SF第7戦・第8戦では中学生以下の子供（栃木県在住の大人同伴の場合のみ）の観戦券を無料とすることを発表している。観戦券プレゼントの詳細はモビリティリゾートもてぎのオフィシャルサイト（https://www.mr-motegi.jp/superformula/event/index.html#free）を確認してほしい。

　もてぎ開場25周年の夏休み期間中に開催されるスーパーフォーミュラ第7戦・第8戦。シリーズ終盤戦を迎え、タイトル争いも佳境を迎える週末となりそうだ。