またもフォード陣営が躍進。ウォーキンショーのモスタートがナイトレースで連勝劇/RSC第7戦

2024年7月25日(木)18時0分 AUTOSPORT web

 旧イースタンクリークことシドニー・モータースポーツパークで争われたRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップ第7戦『シドニー・スーパーナイト』は、前戦タウンスヴィルに続き第7世代フォード・マスタング・スーパーカーが躍進。土曜の予選トップ10シュートアウトではキャメロン・ウォーターズ(ティックフォード・レーシング/フォード・マスタング)が最速を射止めると、日曜は“復権”を期す名門DJR所属のウィル・デイビソン(ディック・ジョンソン・レーシング/フォード・マスタング)が今季初ポールポジションを獲得することに。


 そんななか、チャズ・モスタート(ウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド/フォード・マスタング)が土曜ナイトレースと続く日曜で逆転の連勝劇を飾り、ランキング2位に急浮上している。


 選手権首位を守り続けてきたウィル・ブラウン(レッドブル・アンポル・レーシング/シボレー・カマロZL1)を含め、ここ数戦で明らかに勢いの陰る名門トリプルエイト・レースエンジニアリング(T8)のGMシボレー陣営とは対照的に、この週末も最初のナイトセッションからフォード勢がスピードを見せつける展開に。


 最初のプラクティスではモスタートの僚友ライアン・ウッド(ウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド/フォード・マスタング)が最速タイムをマークすると、計時予選と続くシュートアウトでは、前戦タウンスヴィルでポール・トゥ・ウインを決めているウォーターズがトーマス・ランドル(ティックフォード・レーシング/フォード・マスタング)を0.0134秒差で降し、まずは土曜の最前列を確保した。


「計時予選ほどいい仕事はできなかったが、クルマは運転しやすく、フレッシュタイヤで本当に速いね」と満足げな表情を浮かべたウォーターズ。


「トム(・ランドル)も素晴らしい仕事をした。あのラップはなかなか破れなかったが、でも2台のクルマがそこにいたのは素晴らしいことだ」とポールシッターが語るとおり、2列目のモスタートとアントン・デ・パスカーレ(ディック・ジョンソン・レーシング/フォード・マスタング)、そして5番手に飛び込んだブロック・フィーニー(レッドブル・アンポル・レーシング/シボレー・カマロZL1)を含め、今回の予選トップ5はわずか0.0852秒差という超接近戦に。


 迎えたナイトセッションの51周レース1では、オープニングラップで2015年王者マーク・ウインターボトム(チーム18/シボレー・カマロZL1)とマコーレー・ジョーンズ(ブラッド・ジョーンズ・レーシング/シボレー・カマロZL1)が接触クラッシュの幕開けになると、やはりレースの主導権はフォード陣営が握ることに。

会期直前に来季限りでのフルタイム引退を表明した2010年王者ジェームス・コートニー(ブランシャード・レーシング/フォード・マスタング)
金曜のフリープラクティスでは、ライアン・ウッド(ウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド/フォード・マスタング)が最速タイムをマークする
そのままフォード陣営の勢いが続き、予選トップ10シュートアウトではキャメロン・ウォーターズとトーマス・ランドル(ティックフォード・レーシング/フォード・マスタング)がフロントロウを分け合う
2列目にもチャズ・モスタート(ウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド/フォード・マスタング)とアントン・デ・パスカーレ(ディック・ジョンソン・レーシング/フォード・マスタング)が並ぶ
そのオープニングでは2015年王者マーク・ウインターボトム(チーム18/シボレー・カマロZL1)とマコーレー・ジョーンズ(ブラッド・ジョーンズ・レーシング/シボレー・カマロZL1)が接触


■フォード勢がトップ5を独占


 終盤、首位に立ったのはタウンスビルで変則3ストップ戦略を成功させていたマット・ペイン(ペンライト・グローブ・レーシング/フォード・マスタング)で、今回も周囲と異なる1ストップ戦略に勝機を見い出す。


 しかし正攻法の2ストップでレースリーダーに詰め寄ったモスタートが、残り2周のところで首位奪取に成功。ペインとランドルの表彰台にデイビソンとパスカーレのDJRコンビを従えて、フォード陣営トップ5独占のなか、まずは今季2勝目を手にした。


「今夜のクルマは本当に良かった。最初のスティントでは周囲のライバルたちと比べ、戦略的な長所と短所がいくつか絡みあったと思う」と続けたモスタート。


「今日は超高速マシンを有していた僕らのチームがこの試合の主役だった。ビルドギャップのスティントでは努力しなければならなかったけど、とても楽しかったね」


 明けた日曜も予選からマスタングが猛威を振るう展開が続き、計時予選でトップだったウォーターズに対し、続くシュートアウトではデイビソンがひさびさの輝きを放つ。


「最近のイベントはどれも僅差だが、今回のシドニーは本当に誇らしいね」と、前日夜の決勝でも4位に入っていたデイビソン。


「実はシュートアウトラップはうまくいっていなかったんだ。もちろん速く走りたかったけど、計時予選で感じたように自分の力を最大限に引き出したかっただけさ」


 しかし迎えたレース2は、ふたたびモスタートが異なる戦略のドライバーを追い掛ける構図となり、今度は1ストップ戦略を選択したウォーターズが相手となる。ここでレースペースに勝る25号車は残り11周で悠々とモンスター・マスタングの6号車を捉えると、そのまま8秒までマージンを拡大して2戦連続のトップチェッカーを受けた。


「これはウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド(WAU)のクルー全員の功績だ」とチームの働きを称えた不動のエース。「明らかにかなり良いクルマから始めて、それを少しずつ改善し続けた。ここのところのレースカーはかなり特別なもので、今夜はそれがさらに進化した。僕らは自分たちの仕事に集中し続けなければならないし、もっと良くできる点はつねに存在するんだ」


 このヒートで3位表彰台に喰い込んだブラウンが、辛くもポイントリーダーの座を死守した2024年RSCの前半戦。続くRSC第8戦は8月16〜18日にシモンズプレイン・レースウェイにて『NEDウイスキー・タスマニア・スーパースプリント』が争われる。

「今日は超高速マシンを有していた僕らのチームが、この試合の主役だった」と語ったチャズ・モスタートが、まずはレース1を制する
その両脇をティックフォード・レーシングのふたりが固め、フォードが表彰台を独占する結果となった
日曜は“復権”を期す名門DJR所属のウィル・デイビソン(ディック・ジョンソン・レーシング/フォード・マスタング)が今季初ポールポジションを獲得する
しかしレース2でもレースペースに秀でるモスタートが、正攻法の2ストップで首位を奪う
「これはウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド(WAU)のクルー全員の功績だ」と語ったモスタートが、ランキング2位に急浮上している


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