TCRオーストラリア最終戦は最長の『バサースト400』に。隣国NZは全3戦の2022年カレンダー発表

2021年8月11日(水)12時53分 AUTOSPORT web

 今年、2年目のシーズンを迎えているTCRオーストラリア・シリーズは、引き続き新型コロナウイルス(COVID-19)感染症によりカレンダーが翻弄される状況ながら、11月にバサーストで開催される1戦を「シリーズ史上最長のレースで締めくくる」と発表した。


 また、同じ要因からわずか1戦限りの“年1開催”となったTCRニュージーランド・シリーズは初年度イベントに続き、「2年目の2022年には全3戦のチャンピオンシップ戦を開催する」とシリーズオーガナイザーがアナウンスしている。


 かつてVASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーなどで活躍したマイケル・カルーソ(アルファロメオ・ジュリエッタ・ヴェローチェTCR/GRMチーム・バルボリン)や、リー・ホールズワース(アルファロメオ・ジュリエッタ・ヴェローチェTCR/アシュリー・スワード・モータースポーツ)らが参戦中の2021年TCRオーストラリア・シリーズ。


 なかでも、今季のRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップで2年ぶり勝利を飾って勢いをみせるメルボルン・パフォーマンス・センター(MPC)のチャズ・モスタート(アウディRS3 LMS)が3連勝を含む前半戦5勝を挙げるなど、今季も実力者たちの活躍が続いている。


 しかし5月最初の週に開催された第4戦を最後に、第5戦を予定していたモーガンパーク・レースウェイでのイベントは、8月への延期から、その後シドニーのロックダウン措置を受けてのキャンセルが決定。


 そして直近には、2019年に2度のレースを実施したザ・ベンドことベンド・モータースポーツパークへの開催地変更が決まり、改めて10月15〜17日の第6戦に組み込むという苦難の調整を強いられてきた。


 そのTCRオーストラリアが現状の最終戦に予定する11月26〜28日、今季2度目のマウントパノラマ戦は、改めて『TCRバサースト400』と銘打ち、21ラップの3ヒートで争うシリーズ最長の1戦にフォーマット変更する決定が下された。


「オーストラリア大陸が誇るマウントパノラマは、ツーリングカー耐久の代名詞的存在であり、TCRオーストラリアもバサーストの独自イベントとしてより長い形式のレースフォーマットを採用できれば、それは本当にエキサイティングなことだ」と語るのは、シリーズを運営するオーストラリア・レーシング・グループ(ARG)CEOのマット・ブレイド。

今季初参戦ながら、すでに5勝とシリーズを席巻するチャズ・モスタート(アウディRS3 LMS/MPC)
最終戦『TCRバサースト400』は、21ラップの3ヒートで争うシリーズ最長の1戦にフォーマット変更される


■年間3戦の開催が決まるも、開催地は未定


「本来、ノンタイトル戦として計画されていた1戦を『TCRバサースト400』としてシリーズ戦に組み込む動きは、バサースト・インターナショナルの地にTCRが登場し、この世界的に人気のカテゴリーが同地でプレゼンスを確立するひとつのハイライトになるだろう」と続けたブレイドCEO。


 まだ週末のタイムテーブルは暫定ながら、予選はオープニング2レースのスターティンググリッド順を決定するために使用され、レース2では予選トップ10リバースグリッドを採用。最初の2レースで獲得したポイントが、週末の最終レースでポールポジション獲得する権利を得ることにつながる仕組みとなる。


 一方、4月24〜25日の週末にニュージーランドのオタゴ地方クロムウェルにあるハイランズモータースポーツパークで、初年度ながら“年1”でのイベント開催となっていたTCRニュージーランド・シリーズは、2022年に向け「開催サーキット未定」ながら、年間3戦のシリーズ開催を発表した。


 元WRC世界ラリー選手権の優勝経験者ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi30 N TCR/パッドン・ラリースポーツ・グループ)の参戦が話題となり、そのポールシッターを打ち負かして3戦2勝を挙げた、アウディRS3 LMSのクリス・ヴァン・デル・ドリフト(トラック・テック・レーシング)が初代チャンピオンの座を手にしたTCRニュージーランド


 その主催団体であるモータースポーツ・ニュージーランドのCEOを務めるエルトン・グーナンは、「最初のTCRニュージーランド・チャンピオンシップでの成功をさらに発展させることが我々の責務であり、こうして来季カレンダーを発表できたことをうれしく思う」と語っている。


「ハイランドでのレースは成功を収め、参戦エントラントからも好意的なフィードバックが得られている。また来季に向けては新規マニュファクチャラーの新たなTCRモデル参戦の話題も聞こえており、それが実現すればシリーズの素晴らしい後押しになるだろう」とCEOのグーナン。


 2022年1月にニュージーランドの南島で2回、2月下旬または3月上旬に同じく北島で1回のラウンドが行われる計画で、正確な日付と開催トラックの詳細は追って発表される予定だ。

TCRニュージーランド初年度には、元WRC世界ラリー選手権の優勝経験者ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi30 N TCR/PRG)が参戦
2022年1月にNZの南島で2回、2月下旬または3月上旬に同じく北島で1回のラウンドが行われる計画だ

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