「彼らは別次元にいる」日本で異彩を放つホーバスHCに敵将も脱帽!「最も好きなチームは彼のチームだ」【バスケW杯】

2023年9月1日(金)18時15分 ココカラネクスト

情熱的にチームを鼓舞するホーバスHC。日本の快進撃を支える彼の振る舞いが注目を集めている。(C)Getty Images

 日本の快進撃が凄まじい。8月31日、FIBAバスケットボールワールドカップ(W杯)の順位決定ラウンドで日本代表はベネズエラと激突。最大15点のビハインドを背負いながらも、残り1分55秒となったところで逆転し、86-77で勝利。格上を相手にドラマチックなゲームを見せた。

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 日本がW杯において1大会で2勝を上げるのは1967年のウルグアイ大会以来の快挙。1次ラウンド突破こそ果たせなかったが、アジア最上位国が手にできるパリ五輪出場権の獲得には王手をかけ、悲願達成の瞬間はすぐそこに迫っている。

 そんな激闘の後に「もう本当に疲れた」と苦笑いを浮かべたのは、トム・ホーバスヘッドコーチ(HC)だ。56歳の名将は逆転勝利を収めたチームを「1人か2人が熱くなったら相手にすごいプレッシャーさせる」と称えながら「いつも言うけど、最後の方のプレーを次の試合は最初からやりたい」とも吐露。冷静に次戦を見据えていた。

 そんな“アカツキジャパン”の躍進を支えるのは、他でもないホーバスHC。米国出身の元NBAプレーヤーであり、日本ではトヨタ自動車ペイサーズ(現:アルバルク東京)などで経験もある56歳は、2017年に女子日本代表のHCに就任。21年の東京五輪では史上初めて銀メダル獲得に導き、その手腕が高く評価された。

 日本語も流暢に操るホーバスHCの指導は今大会でも顕著に光っている。オーストラリア代表との1次ラウンド最終戦では、軽率なミスを犯した河村勇輝に対して「ふざけんな!細かいこと!分かってないんだったらダメだよ!簡単なことじゃないですか!」と叱咤。22歳の若武者を鼓舞した振る舞いは、ネット上でも小さくない話題となった。

 異色とも言うべき経歴を持つアメリカン人HCには、ライバル国の指導者たちも賛辞を惜しまない。オーストラリアを率いるブライアン・ゴージャンHCは、フィリピンのスポーツメディア『Spin』の取材で「日本の競争力は以前とは別次元にあると思う」と指摘。そのうえで「私は長い間、この地域で仕事をし、日本代表にも2度ほど関わったことがある。そのなかで私が最も好きで、よく見ていたチームはオリンピックでの彼のチームだった」とホーバスHCのチーム作りを褒めちぎっている。

「彼は日本の女子チームと同様に、男子チームでも優れた指導をしていると思う。彼らは情熱的にプレーしているし、本当に自分たちの強みを発揮している。私はそんなチームに多大なる敬意を表したいし、ホーバスさんにも同じヘッドコーチとして大きな尊敬をしたいと思う」

 世界屈指とも言われるオーストラリアを率いるゴージャンHCをして、「最高」と評されたホーバスHC。日本バスケ界で歴史を作る名将の采配は、海外からも一目を置かれている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


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