井上尚弥戦のキャンセルで手術も断念…IBF1位グッドマンが“寂しい懐事情”を告白「ローンの支払いも迫られ、問題は山積みだ」

2025年5月2日(金)16時0分 ココカラネクスト

自身の管理不足で井上戦のチャンスを逸したグッドマン。(C)Getty Images

 逃したのは、あまりに大きなチャンスだった。昨年12月24日に東京・有明アリーナで4団体統一スーパーバンタム級王者の井上尚弥(大橋)との大一番に迫ったボクシングIBF世界同級1位サム・グッドマン(豪州)である。

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 まさかの“ドタキャン”だった。昨年7月に母国で現WBC世界同級9位チャイノイ・ウォウト(タイ)に判定勝利していたグッドマンは、同年12月に井上とのメガマッチが決定。「人生で一番の試合だ」と意気込んでいたが、日本出発直前のスパーリングで左目上を裂傷。これにより試合は土壇場で延期に……。

 さらに仕切り直しとなった約1か月後にもグッドマンは、再びスパーリング中に左目上をカット。15針を縫う治療を要する大怪我を負ったために、井上戦はあえなくキャンセルとなった。

「正直言って、ここ数か月はマジでクソみたいな感じだった」

 豪スポーツ専門局『FOX Sports』で、“世界最強”と言われる井上とのメガマッチを逃した事実に無念さを漏らすグッドマン。全ては陣営と自身の自己管理不足は否めないわけだが、彼にはのっぴきならない事情もあるという。

 本人の言葉を交えて、若武者の現状を伝える『FOX Sports』は「100万ドルの賞金が懸かるはずだったイノウエとの対決から棄権を余儀なくされたグッドマンは、左目の上の心配な傷跡を元に戻す整形手術を断念した。彼は毎日治療を必要としているが、今は質素な生活を送っている」とリポートした。

 井上戦で得るはずだった巨額のファイトマネーを手にできなかったグッドマンは「新しく不動産に投資し、家も買った。で、当然だけど試合をしないと給料がもらえない」と吐露。これを伝える同局は「残酷な形でチャンスを失った彼の経済負担は増えている」と指摘し、寂しい懐事情を打ち明ける本人のコメントを記した。

「家だけではなく、トレーニングキャンプの費用も必要だった。つまり、お金は使われて出て行って、入ってこない残念な状況になったんだ。だから俺は試合を必要としている。ほとんど10か月間も給料がもらえず、住宅ローンの支払いも迫られ、問題は山積みだ。ただ、誰にでも逆境や何かを乗り越えなければならない時がある。今がまさにその時なんだ」

 無論、次戦に向けた準備はすでに進んでいる。現地時間5月14日にセザール・バカ・エスピノーザ(メキシコ)との再起戦が決定。「スポンサー、家族、コーチ、チーム、マネージャー、ノーリミットの仲間など、私をサポートしてくれる人たちがいるのはとても幸運なことだと思っている」と語るグッドマンは、ふたたび己の声価を高めるべく、ひたすらに汗を流している。

 失意のキャンセルから“問題”を抱えるグッドマンは、ここからいかに立ち上がるのか。そのキャリアに興味は尽きない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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