スタートで後方に下がるもパロウが3勝目を掴みランクトップ奪還【順位結果】インディカー第14戦ポートランド決勝

　ポートランド・インターナショナル・レースウェイで開催されたNTTインディカー・シリーズ第14戦。12日に行われた決勝レースは、アレックス・パロウ（チップ・ガナッシ）が勝利し、今シーズン3勝目を挙げた。

　エンジン交換により26番手スタートとなった佐藤琢磨（レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング）は、12位フィニッシュとなった。

　曇り空の下、ポールポジションのアレックス・パロウを先頭に110周のレースが幕を開ける。

　スタートでアレクサンダー・ロッシ（アンドレッティ・オートスポート）を交わし2番手に浮上したスコット・ディクソン（チップ・ガナッシ）。勢いに乗りパロウのインも差してターン1のシケインへ。

　しかし、両車曲がりきることができずコースオフ。4番手のフェリックス・ローゼンクヴィスト（アロウ・マクラーレンSP）とロッシもシケインをショートカットをしてしまう。

　さらに後方では5台が絡むマルチクラッシュが発生し、イエローコーションに。

　トップはパト・オワード（アロウ・マクラーレンSP）、2番手にグラハム・レイホール（レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング）、3番手にエド・ジョーンズ（デイル・コイン）となり、ターン1を曲がり切れずシケインをカットしたドライバーは後方に回され、パロウは16番手、ディクソンは17番手に。

　後方に下がったドライバーたちは、ここで最初のピットインを行い、ストラテジーを変更する。

　12周目にレースは再開。オワードとレイホールが1秒差以内でレースは進んでいき、オワードは30周目でピットイン。トップに立ったレイホールは、35周目にピットへと向かう。

　26番手スタートの佐藤琢磨は、オープニングラップのアクシデントを切り抜けジャンプアップ。ファーストスティントを引っ張り、39周目にピットインを行う。

　ストラテジーを変更したディクソンとロッシは、44周目にピットイン。パロウはステイアウトし翌周にピットインを行うと、ニューガーデン、ディクソンを交わし10番手でコースに復帰する。

　レイホールがトップとなり、オワードは2番手でレース中盤に突入。レイホールはオワードとの差を3秒広げレースをリードする。

　51周目、インディカー・デビューのカラム・アイロット（フンコス・ホーリンガー・レーシング）がスローダウン。さらにダルトン・ケレット（AJフォイト）がターン1でストップ。

　この状況でイエローを見込んで、オワードをはじめ5台が2度目のピットインへ向かうと、52周目にイエローフラッグが振られ2度目のイエローコーションに。

　レイホール、エド・ジョーンズ（デイル・コイン）、ジャック・ハーベイ（メイヤー・シャンク・レーシング）、パロウ、ニューガーデン、、ディクソンと続き、琢磨は8番手に。

　58周目にリスタート。ホームストレートでニューガーデンを交わしたロッシは、4番手のパロウを捉えるも抜くことができない。

　74周終わりでトップのレイホール、3番手のジョーンズのピットインを皮切りに、各車ラストピットへと向かい始める。

　全車がラストピットを終えた86周目、パジェノーがウィル・パワーと接触しスピン。コース上にストップし、イエローコーションとなる。トップはパロウ、2番手にロッシ、ディクソン、ハーベイ、ニューガーデンと続き、ポイントリーダーのオワードは14番手に。

　90周目にリスタートを迎えたが、後方でオリバー・アスキュー（レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング）が他車と接触しスピン。再びイエローとなる。仕切り直しは93周目。パロウはトップをキープ。2番手のロッシが徐々にパロウを攻める展開となるも、パロウはしっかりとトップをキープ。

　スタートで後方に下がったパロウだったが、ポール・トゥ・ウインで今シーズン3勝目を挙げ、ランキングトップを奪回した。

　2位にロッシ、3位にディクソン。ニューガーデンは5位、オワードは14位と厳しいレースとなってしまった。

　琢磨は26番手スタートから順位を上げ、12位でレースを終えている。

■NTTインディカー・シリーズ第14戦ポートランド決勝レース結果