TCRデンマーク第5戦は2戦ぶり復帰ヤン・マグヌッセンが勝利も、最終ヒートで再びのマシン大破

2021年9月24日(金)12時50分 AUTOSPORT web

 第3戦の『コペンハーゲン・ヒストリック・グランプリ』に続き、市街地決戦となった2021年のTCRデンマーク・シリーズ第5戦『クラシック・レース・オーフス』が9月18〜19日に開催され、ル・マン24時間参戦などで2戦ぶりのシリーズ復帰となったLMレーシングのヤン・マグヌッセン(クプラ・レオン・コンペティションTCR)が、ポールポジションからレース1を制する“ライト・トゥ・フラッグ”の強さを発揮した。


 このベテランドライバーは続くレース2でも4位入賞で順当にポイントを重ねたものの、最終ヒートではスタート直後の混乱に巻き込まれふたたびマシンにダメージを負い、同じく“全損”により実質的に週末全レース欠場となった第3戦に続く手痛い状況に追い込まれた。


 8月の首都コペンハーゲンでのストリートファイトでは、レース1序盤のハーフウエット路面に足元を掬われまさかのクラッシュを喫し、続くFDMユランズリングでの第4戦は“耐久レースの頂点”に挑むため欠場していたマグヌッセンが、この週末から2戦ぶりの戦線復帰を果たした。


 この期間にLMレーシングは、今季投入の新型クプラ・レオン・コンペティションTCRを完全修復し、車体剛性やセットアップのバランスまでも完璧に復元。予選で1分14秒513を叩き出したベテランが“市街地後遺症”も見せずに見事ポールポジションを獲得し、そこから0.7秒の大差をつけられながらも僚友ニコライ・シルベスト(クプラ・レオン・コンペティションTCR)が2番手に続くなど、LMレーシング勢がフロントロウを占拠するスピードを披露した。


 そのまま現地土曜午後17時を過ぎて開始されたレース1は、序盤にシルベストがパンクで離脱する波乱があったものの、2番手争いでドッグファイトを展開した2020年初代王者のキャスパー・H・ジェンセン(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR/マッシブ・モータースポーツ)と、キャスパー・エルガード(プジョー308 TCR/ブライアン・マドセン・モータースポーツ)を尻目に、マグヌッセンが10秒以上のマージンを築いて独走。そのまま今季6度目のポール・トゥ・ウインを飾った。


 明けた日曜正午を前にスタートを切ったリバースグリッド採用のレース2では、前日に苦杯を飲まされたプジョーのエルガードが勝利を挙げ、マイケル・マルクセン(プジョー308 TCR/マルクッセン・レーシング)とホンダのジェンセンに続き、マグヌッセンとシルベストのLMペアが4位と5位に入り、マグヌッセンは午後14時を前にした週末最終ヒートに向け、ふたたびの最前列を確保することとなった。

リバースグリッド採用のレース2では、前日に苦杯を飲まされたキャスパー・エルガード(プジョー308 TCR/Brian Madsen Motorsport)が勝利を挙げた
レース2、レース3と2戦連続表彰台を獲得したマイケル・マルクセン(プジョー308 TCR/Markussen Racing)


■「レース3のスタートは悲惨なもので、僕のレースはすぐそこで終わりになった」とマグヌッセン


 悪くないスタートを切ったポールシッターのクプラだったが、その後方から3番手発進の現チャンピオン、ジェンセンのホンダ・シビックとエルガードのプジョーが並びかけ、ターン1に向けてスリーワイドの状態でブレーキングゾーンへ。


 ここで互いに接触を引き起こした3台がバランスを崩すと、マグヌッセンは激しく壁にヒットしてマシンが大破。これに僚友シルベストやケン・バッハ(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR/マッシブ・モータースポーツ)、マイケル・カールセン(プジョー308 TCR/カールセン・モータースポーツ)ら4台が巻き込まれてしまう。


 赤旗中断で車両回収とコース修復を経てリスタートが切られると、首位を引き継いだエルガードのプジョーもすぐさまジェンセンのホンダにパスされ、2周目にはミスを犯してウォールの餌食に。これでマグヌッセン同様レースを終えることに。


 ライバルの消えたジェンセンが今季3勝目を手にし、マルクセンが2戦連続の表彰台に。そしてジェイコブ・マシアセン(アルファロメオ・ジュリエッタ・ヴェローチェTCR/インサイト・レーシング)が週末唯一のポディウムを獲得している。


「決勝レース3のスタートは悲惨なもので、僕のレースはすぐそこで終わりになった」と大破したマシンを前に振り返ったマグヌッセン。


「正直、スタートには失敗して、ライバルたちはすぐにその状況を利用した。そこで僕らは衝突し、これが連鎖反応の始まりになった。最終的にチームメイトのニコライがリタイヤしなければならなかったのは本当に残念だ」


「ここオーフスで非常に優れたパフォーマンスを発揮し、2台のとても速いクプラ・レオン・コンペティションTCRを提供してくれたLMレーシングのクルーたちの仕事ぶりを思うと言葉もない。チーム全体にとって非常に迷惑な結末になった」


「もちろん、これが僕たちにとって人生最後のレースというわけじゃない。すぐに切り替え、ファクトリーに戻ってダメージの概要と全体像を把握する必要があるだろうね」


 これでディフェンディングチャンピオンのジェンセンが264点まで獲得ポイントを伸ばしてランキングを独走。2位に238点のエルガード、3位に218点のマルクセンが続くスタンディングとなっている。


 続くTCRデンマーク第6戦は、2021年シーズン3度目の開催となるFDMユランズリングでの1戦が、10月2〜3日の週末に予定されている。

レース3オープニングを生き残った2020年初代王者のキャスパー・H・ジェンセン(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR/Massive Motorsport)が最終ヒートを制した
ディフェンディングチャンピオンのジェンセンが264点まで獲得ポイントを伸ばしてランキングを独走。2位に238点のエルガード、3位に218点のマルクセンが続くスタンディングとなっている

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