引退表明のラピエール、アルピーヌ・エンデュランス・チームのスポーティング・ディレクターに就任

2024年10月4日(金)18時47分 AUTOSPORT web

 アルピーヌ・エンデュランス・チームの36号車アルピーヌA424で2024年のWEC世界耐久選手権を戦ってきたニコラ・ラピエールは、シーズン最終戦を前にした先日、即時引退を表明した。そして10月4日になって、ラピエールが来季のWECで同チームのスポーティング・ディレクターを務めることが発表された。


■2025年のドライバーラインアップはどうなる?


 40歳のラピエールは2025年1月1日、チーム代表を務めるフィリップ・シノーの下でその役職に就くが、11月2日に行われる2024年最終戦バーレーンから、新たな職務への移行を始める予定だ。


 これに伴い、アルピーヌのリザーブドライバーを務め、今季ここまで3戦に出場したジュール・グーノンが、最終戦の8時間レースで空席を埋めることになるが、35号車と36号車、どちらのクルーとなるかは明らかにされていない。直近の第7戦富士ではポール・ループ・シャタンの代役として、グーノンは35号車をドライブした。


「アルピーヌは、A424を開発する機会を与え、そしてこの最初のシーズンをステアリングを握ってスタートさせるなど、常に僕に多大な信頼を示してきた」とラピエールはコメントしている。


「プロドライバーとしてのキャリアを終えたいと表明した後、今度はピットウォールの反対側でチームとともに冒険を続けることを発表でき、うれしく思う」


「僕は自分の経験をすべての僕らのドライバーに提供し、テクニカルチームとつなげられるよう、努力する。耐久レースは素晴らしい軌道に乗っているし、僕はアルピーヌのプロジェクトを信じている。僕らは一緒に次のレベルに到達するために、たゆまぬ努力を続けなければならない」

2024年WEC第7戦富士で3位に入った36号車アルピーヌA424


 ラピエールは、8月下旬にサーキット・オブ・ジ・アメリカズでSportscar365に対し、フルタイムでチームマネジメントに転向することを積極的に検討していることを明らかにしており、その後、今週になってレーシングドライバーとしてのキャリアを終える決断を発表した。


 このフランス人ドライバーは、LMP2チームのクール・レーシングでの役割を通じてすでにチーム・マネジメントに関わっているが、シグナテックが運営するアルピーヌ・チームでの新しい任務と並行してクールでの関わりを続けるかどうかは、現時点では不明だ。


「ニコラがアルピーヌ・エンデュランス・チームのスポーティング・ディレクターに任命されたことを大変嬉しく思う」とシノーは語っている。シノーとラピエールの最初の関係は、フォーミュラ3でラピエールが走っていた20年以上前に遡る。当時は『シグネチャー・チーム』というチーム名称だった。


「我々は数カ月前からこの見通しについて話し合ってきた。お互いの希望とは別に、これは特にアルピーヌのカラーの下で我々が過去数年間共有してきた発展した協力関係の、論理的かつ自然な継続を表している」


「我々はともに成長し、多くのレースといくつかのタイトルを獲得した。我々はお互いを非常によく知っており、信頼関係がある。受け入れてくれたニコラに感謝したい。彼が新しい役割でチームの発展に貢献する様を見るのを、楽しみにしている」


 ラピエールは、チームメイトのミック・シューマッハとマシュー・バキシビエールとともに、第7戦富士6時間レースで表彰台に登壇した後、WECのコンペティションから身を退いた。


 グーノンは2025年にアルピーヌのレースラインアップに昇格すると強く予想されているが、シューマッハーとバキシビエールの来季のこのチームにおける地位は不透明な状況となっている。

6号車ポルシェ963、15号車BMW MハイブリッドV8に次ぐ3位表彰台を獲得した36号車アルピーヌA424のドライバーたち。左からニコラ・ラピエール、マシュー・バキシビエール、ミック・シューマッハー
2024年WEC最終戦にアルピーヌから出場することが決まったジュール・グーノン


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