「あれはどんな作家も書けない」球界レジェンド・金村義明氏が村上を大絶賛する理由

2022年10月28日(金)6時0分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 今年、令和初の三冠王に輝き、日本人選手最多となるシーズン56号ホームランを達成したプロ野球・ヤクルトスワローズの村上宗隆内野手。

 そんな、チームをリーグ連覇へ導いた若き主砲について、近鉄などで活躍した球界レジェンド・金村義明氏が、自身が目の当たりにしたという村上のすごさについて語った。

【動画】金村義明氏が語る、相手チームの選手にも驚かれてる村上宗隆


 現在はテレビやラジオ中継で解説を務める機会が多いという金村氏。

 中でも印象深かったのは、1試合3打席連続本塁打を放った7月31日の甲子園での試合だったという。

「もうあれは、村上1人対45000人の戦いでしたよね。それを1人でねじ伏せてしまいましたよね。あのうるさい阪神ファンたちが、村上がバッターボックスに立つと、シーンと静まり返るんですよ。それまで阪神ピッチャーに声援を送っていた阪神ファンたちが、村上が出てきたらどよめいたり。それでホームランを打ったらさらにどよめきますから、なんかもう阪神ファンまでもが村上の打席を見たいというような光景を目の当たりにしましたね」

 甲子園球場といえば阪神ファンにとっては聖地で知られる。その場所で大記録を達成した若きスラッガーには阪神ファンも思わず魅了されたという。その後、村上は神宮球場に場所を移して、8月2日の中日戦でも2打席連続アーチをかけ、プロ野球新記録となる5打席連続弾をマーク、歴史に名を刻んだ。

 さらに2位以下を大きく離しながらホームラン争いを独走していた村上だったが、王貞治氏の持つ日本人選手最多記録となる「55号」をマークした後は足踏みが続いた。その点に関しても金村氏はこう見ていたという。

「対戦相手のチームは3位争いがかかっていましたからね。昔だったら消化ゲームが続くので、勝負を避けて敬遠なんかしたら、球場全体からブーイングが起こりますし、(その展開ならば)62本は打ってるんじゃないですかね。バレンティンをこさそうという雰囲気も出てきていたと思います。

 ただ、正味の消化ゲームが2試合ほどしかなく、自身も打率争いがかかっていた中で欠場していた試合もあった。それでも最後自身でヒットを打ち、一打席余分に自分の力で増やし、最後に56号を打った。あれはどんな作家も書けませんよ」

 結果的に最高のストーリーを演出したと語る金村氏。

 今季圧倒的なバッティングを見せつけ、自身の大記録のみならずチームのリーグ2連覇、日本シリーズ進出へと導いた村上。

 残すところは、達成すれば球団史上初となる2年連続日本一の栄冠のみ。

 シーズン最後まで「村神様」発揮なるか、楽しみだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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