WEC最終戦バーレーン、トヨタは中嶋一貴組8号車が好調な出だしでFP1トップタイム

2021年11月5日(金)11時50分 AUTOSPORT web

 11月4日、バーレーン・インターナショナル・サーキットでWEC世界耐久選手権第6戦バーレーン8時間レースのフリープラクティス1回目(FP1)が行われ、最高峰カテゴリーのハイパーカークラスへ2台のトヨタGR010ハイブリッドを投入しているTOYOTA GAZOO Racingは、セバスチャン・ブエミ中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー組8号車がトップタイムを記録。マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組の7号車が2番手で続き、今週末のレースに向けた最初の走行セッションをワン・ツーで終えた。


 先週末に引き続き、中東バーレーンで開催されているWEC史上初の“ダブルヘッダー”ラウンド。その後半戦は5日(金)に予選、6日(日)に今季最終戦となる8時間レースを控える。


 トヨタは先週土曜日に行われた6時間レースで今季3度目のワン・ツー・フィニッシュを飾り、チームタイトル獲得を決めた。今週末のレースでは、モンツァとル・マン、そしてバーレーン連戦緒戦で勝利を収めた7号車のクルーと、開幕2戦を制した8号車のドライバーたちによるドライバーズタイトルを懸けた勝負が繰り広げられる。現在の獲得ポイントは7号車組が145ポイント、対する8号車組は130ポイントだ。


 そんななか迎えた第6戦のFP1は、決勝のナイトセッションに備えた夜間練習走行として実施され、90分にわたって行われたこのセッションの序盤に、ハートレーのドライブで1分48秒490をマークした8号車が全体トップに。可夢偉駆る7号車が0.408秒遅れの1分48秒898というタイムで2番手につけた。


 チームは決勝の夜間走行に備え、先週末の6時間レースとは異なる気温や路面温度にマッチングするタイヤの評価や、コンディションに合わせた車両セットアップ作業に追われた。実際にこの練習走行1回目のセッションでは、1週間前と比べ気温で5度、路面温度は7度低くなっている。


 この日の練習走行セッションは中断もなくスムーズに進行し、2台ともに予定されたプログラムを完了。5日(金)の昼間に2回行われる練習走行でさらに準備を進め、同日夕方に行われる予選に備える予定だ。なお、その予選ではポールシッターに1ポイントが与えられるため、チャンピオンシップ争いにおいて重要なセッションとなる。


 今月3日にWEC勇退が発表された一貴にとって通算59戦目、そしてTGRのWECドライバーとして最後のレースとなる第6戦バーレーンは5日(金)現地9時00分からFP2、13時20分からFP3が実施され、17時20分から17時50分(日本時間23時20分から23時50分)にかけて予選が行われる予定だ。


 今季最終戦の走行初日を終えた6名のTGR WECチームドライバーのコメントは以下のとおり。

第5戦バーレーンでチームタイトルを確定させ、WECハイパーカー時代の初代王者となったTOYOTA GAZOO Racing
WEC第5戦バーレーンで今季3勝目を挙げた7号車トヨタGR010ハイブリッドは、ランキング首位で今戦に臨む


■7号車トヨタGR010ハイブリッド


●小林可夢偉


「今日の練習走行1回目では、私は数周しか走りませんでした。先週のレースと幾つか異なることを試しましたが、あまりうまくいきませんでした」


「とはいえ、明日金曜日にやるべきことは分かっています。先週のレースではとてもうまくいったので、そのセットアップに戻す方向となるでしょう」


「今日は最初の練習走行ではありましたが、新しいことを試す良い機会となりました。得られたすべての情報を吟味し、残りのレースウイークへ向けた準備を進めます」


●マイク・コンウェイ


「今日のセッションを評価するのは難しい。いくつかのオプションを試し、方向性はわかったと思う」


「タイヤについて多くの時間を費やし、有意義なデータを得ることができたし、これからそれらと8号車からのフィードバックを分析し、どう進めていくか決めることになる。レースウイーク初日はやるべきことが多いんだ」


●ホセ-マリア・ロペス


「先週のバーレーン1戦目を終えた後、休息を取って、ふたたびGR010ハイブリッドに戻ることができてうれしいよ」


「夜のバーレーンを走るのは最高だ。2台はまったく異なるプログラムをこなしたので、予選と決勝レースへ向けて、改善のためにデータを精査しなくてはならない。我々の改善は進んでいるので、明日金曜日はもっとラップタイム差は縮まると思う」


■8号車トヨタGR010ハイブリッド


●中嶋一貴


「我々8号車にとっては順調なセッションで、とくにタイヤマネジメントの点でも夜の路面コンディションは良かったです。自分のスティントの間も、路面にラバーが乗っていき、温度も下がったことでタイヤのグリップを保つのは容易でした」


「タイヤマネジメントの面では今度のレースは楽になると思いますが、正しいセットアップを見出すのはまだ難しそうです」


●セバスチャン・ブエミ


「夜のバーレーンはちょっと涼しくなるし、タイヤの摩耗も少なくなるので気持ちよく走れた。2台ともに多くの周回を重ね、有意義で良いセッションとなったし、ドライブを楽しむことができたよ」


「これまでのところ順調に進んでいるが、さらに週末に向けてセットアップを詰められればと思っている」


●ブレンドン・ハートレー


「我々8号車にとってはとても良いセッションになった。先週のレースでのセットアップはタイヤに厳しすぎたので変更してみたところ、今日の練習走行ではとても良い感触になったんだ」


「さらにいくつかの調整やブレーキのセットアップなども行ったが、とても順調で、今日のところはすべてに満足している」

セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレー組8号車トヨタGR010ハイブリッド
マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組7号車トヨタGR010ハイブリッド

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