「監督はみんなと会話ができていなかった」 巨人低迷は原監督の「孤立化」も影響? 腹心コーチが証言した2022シーズンの反省点とは

2022年11月23日(水)12時7分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 今季4位と5年ぶりのBクラスに沈んだチームでは開幕当初こそスタートダッシュに成功したが、5月から早くも雲行きが怪しくなっていった。

 4月は華々しく6人の投手がプロ初勝利を挙げ、主砲の岡本和が3、4月期の月間MVPを獲得するなど上げ潮ムードが続いたが、4月下旬にはプレー中の負傷でキャプテン・坂本が離脱。精神的な支柱を欠き、チーム内に動揺が広がる中、5月には今度はリードオフマンとして存在感を示していた吉川までプレー中のケガで離脱してしまう。

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 時を併せて、主砲の岡本和の打撃も湿りがちとなり攻守ともに歯車がかみ合わない中、ベンチもぎくしゃくとしたムードが漂うことが多くなったという。

 こういったチームの雰囲気を証言したのは今季までヘッドコーチを務め、腹心としてチームを支えた元木作戦兼内野守備コーチだ。

 新任の大久保打撃チーフコーチの公式YouTubeチャンネル「デーブ大久保チャンネル」で21日に更新された動画に出演した同コーチは改めて、巨人軍のコーチとしての歴史を振り返ると共に大久保コーチと「対話」についての重要性を力弁。その中で今季においては「監督とみんな会話ができていなかった。監督も辛かったと思うし、そこはヘッドコーチでもある僕の反省点でもある」と語る場面があった。

 同コーチは今年8月から三塁ベースコーチを外れ、ベンチ内に戻っていた。その直前に、三塁ベースコーチとしての判断を問われる試合もあったため、「俺、失敗したかな?」と元木コーチも不安に思ったというが、原監督からは「中がちょっと元気ないから」と理由を告げられたという。 

 シーズン終盤には練習中にも原監督がぽつんとベンチで物思いにふけるシーンが目撃されるなど、指揮官が「チームの輪」に入っていないことも指摘されていた。そういった指揮官の孤立を招いたのには、自身の声がけも足りなかったと元木コーチは反省する。

 こういったシーズンの反省も生かしてか、今オフは広島からベテランの長野、ソフトバンクからは松田などチームの一体感を高めようとする補強が目立つ。コーチ陣でも球界内でも屈指のコミュニケーション能力を誇る大久保コーチが加入するなど、選手、コーチ、監督の意思疎通を図り、強固なパイプを形成しようとしている。

 原監督もこれまではコーチに任せて一歩引く立場としていたが、来季は「もっとずけずけ言う」と前面に立って、チームを率いていくと明言している。2年連続V逸、目指す優勝のためにはチーム内の風通しの良さが実現できるかも大事なポイントとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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