また末包!? 原巨人に最後まで立ちふさがった広島の2人の「天敵スラッガー」

2023年9月24日(日)13時0分 ココカラネクスト

原監督も天敵二人の対応には頭を悩ませたことだろう(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 ふたたび巨人キラーが立ちはだかった。CS進出へ崖っ縁の戦いが続く巨人は9月23日、広島との今季最終戦に逆転負け。Aクラス入りへ逆風となる衝撃の一撃を、2年目の末包昇大に見舞われた。

【動画】23日の広島戦7回、菅野が巨人キラーの末包に9号勝ち越しソロを浴びた場面

 3-3で迎えた7回、エース・菅野智之が内角へのツーシームを捉えられ、勝ち越しの9号ソロを左翼席へ運ばれた。結果的にこの一発が決勝点に。末包には8回にも2打席連発となる10号ソロでダメ押しの1点を奪われた。

 今季の広島戦はこれで8勝17敗と9つの負け越しで終えた。象徴的なのが2人の長距離砲にカモとされたことだ。

 まず、一人目がこの日も大暴れした末包だ。今季10本塁打中、実に6発が巨人相手。カード別で見ても32打数11安打の打率.344。今季の通算打率は.262で、いかに巨人相手に固め打ちしているかが分かる。巨人戦での勝利打点もこれで3つ目となった。

 もう一人がこの日は3打数無安打、1死球と沈黙したデビッドソン。こちらも19本塁打中、半数近い9本塁打を巨人から放っている。巨人戦での勝利打点は末包を上回る4。この2人だけで、巨人相手の17勝中7つの勝利打点を稼いでいる。

 2人は今季の広島打線において、バリバリのレギュラーというわけではない。23日現在で、デビッドソンは109試合の出場で373打席。末包は60試合で128打席にとどまっている。2人とも規定打席には遠く及ばない。そんな脇役の打者たちに、好きなように暴れられ、上位進出への大きな足かせとしてしまった。

 この時点でチームは67勝67敗2分けの勝率5割。一方で広島には前述の通りに9つ負け越して、優勝した阪神にも6勝18敗1分けと12も負け越した。この両チームだけで借金21を背負う計算に。逆にもう少し対策を練って渡り合えていれば、現在の順位も違っていたはずだ。

 苦手をつくらず、逆にいかに「カモ」を得ていくか。これはペナントレースを勝ち抜く上での鉄則とも言える。巨人以外の球団相手には派手な活躍はみせていないものの、最後まで巨人にとっては厄介でしかなかった広島の2人のスラッガー。思わぬ天敵の出現が、原巨人の行く末に立ちふさがった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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