三笘薫の同僚FWは何位に?…プレミアリーグ史に名を残す10代の点取り屋たちを紹介

2023年12月6日(水)9時45分 サッカーキング

リーグ史に名を残す10代のストライカー [写真]=Getty Images

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 日本代表FW三笘薫のチームメイトは、偉大なプレミアリーグの歴代ストライカーたちと比べると、どのくらい凄いのか?

 ブライトンに所属する19歳のアイルランド代表FWエヴァン・ファーガソンが輝かしい才能を発揮している。2023年に入りプレミアリーグでは年間11ゴールを決めており、10代の選手として偉大な先輩たちの記録に迫っているという。

 ファーガソンは幼少期から注目を浴びる存在だった。元U−21アイルランド代表選手を父に持つストライカーは、母国で生まれ育つと国内の強豪ボヘミアンズで才能を発揮。2019年にはわずか14歳にしてチェルシーとの親善試合に出場して話題を集め、その2カ月後には公式戦にも出場した。そして2021年1月にブライトンに才能を買われ、イングランド上陸を果たすこととなる。

 それから約1年後の2022年1月に17歳でプレミアリーグのピッチに立ったファーガソンは、同年12月のアーセナル戦で初ゴールをマーク。そして今年に入ると世界最高峰のリーグで堂々たるプレーを披露するようになり、昨シーズンの後半戦だけで5ゴールを記録した。そして今シーズンはここまでのリーグ戦で既に6ゴールを決めている。

 11月25日に行われたプレミアリーグ第13節のノッティンガム・フォレスト戦では、前半26分にボックス付近でボールを貰い軽くタイミングをずらした後、恐ろしいほど冷静に右足でゴール隅に流し込んだ。ファーガソンにとってはこれが2023年に入ってプレミアリーグでの11ゴール目。なんと、あの下イングランド代表FWウェイン・ルーニー氏の10代の頃の記録に並んだという。

 しかし、まだまだ上には上がいる。それでは10代のプレーヤーによるプレミアリーグの年間ゴール記録を見てみよう。

[写真]=Getty Images

■5位:エヴァン・ファーガソン(2023年)、ウェイン・ルーニー(2005年)
記録:11ゴール


 ファーガソンとルーニーの共通点は「10代で年間11ゴール」だけではない。ファーガソン同様、ルーニーもプレミアリーグ初得点の相手がアーセナルだったのだ!

 2002年10月、当時エヴァートンに所属していたルーニーは17歳の誕生日を5日後に控え、王者アーセナルとの試合に途中出場。試合終了間際に背後からのボールをトラップして反転すると、およそ25メートルの距離から右足を振り抜き、名手デイヴィッド・シーマンの頭上を抜いて決勝ゴールを決めて見せた。記念すべき初ゴールはアーセナルの無敗を30試合で止める一発でもあった。




 その後、ルーニーは2004年にマンチェスター・ユナイテッドへ移籍し、同クラブで歴代最多記録となる通算253ゴールを叩き出した。そんなルーニーが10代にしてプレミア年間11ゴールを決めたのは、マンチェスター・ユナイテッド時代の2005年。20歳の誕生日を迎えるまでに合計11ゴールをマークした。

■3位:フランシス・ジェファーズ(1999年)
記録:12ゴール


 一時はイングランドの次世代エース候補ともてはやされたFWフランシス・ジェファーズも、ルーニーと同じくエヴァートンの下部組織出身。同クラブでトップチームデビューを果たすと、すぐに類稀な得点感覚を発揮する。弱冠16歳にしてプロデビューを飾り、18歳となった1999年にゴールを量産する。

 プレミアリーグでの初ゴールは1999年2月。その数週間後には“マージーサイド・ダービー”でもゴールを奪うと、チェルシーやマンチェスター・ユナイテッド相手にもネットを揺らし、気付けば1999年の1年間で12ゴールをマークしていた。決して体が大きいわけでも、強いわけでも、極めて速いわけでもない。それでもどういうわけか、ゴール前でのチャンスは確実に仕留めてみせた。

 2001年、そんな点取り屋に目を付けたのが当時アーセナルを率いていたアーセン・ヴェンゲル監督だった。フランスの名将は「私がイングランド人を獲得したのは驚きだろうね。でも私はパスポートではなく、その選手のクオリティで判断する」と獲得理由を説明し「彼は我々の“フォックス・イン・ザ・ボックス”」と期待を寄せた。だが、アーセナルでは2シーズンでリーグ戦22試合に出場するも4ゴールと結果を残せず、数年でクラブを去ることになった。

■3位:ニコラ・アネルカ(1998年)
記録:12ゴール


 ジェファーズとは違い、若くしてアーセナルに加入して成功を収めたのが元フランス代表FWニコラ・アネルカだ。1997年2月に17歳にしてパリ・サンジェルマン(PSG)からアーセナルにやってきたストライカーは、翌1998年のプレミアリーグでは年間12ゴールをマークし、1997−98シーズンの2冠達成に大きく貢献した。

 そして1998−99シーズンにはリーグ2位の17ゴールを決める活躍を見せ、シーズン終了後にはレアル・マドリードに引き抜かれることに。その時の移籍金は3500万ユーロ(現在のレートで約56億円)と言われており、アーセナルはその資金で近代的な練習施設を建てると共に、後にクラブ歴代最多ゴールを叩き出すもう一人のフランス人を連れてきたのだ!

■2位:ロビー・ファウラー(1994年)
記録:22ゴール


 生粋のフィニッシャーという点では、プレミアリーグ歴代最高のタレントかもしれない。それがリヴァプールでゴールを量産した元イングランド代表FWロビー・ファウラーである。1993年夏、ファウラーはMFポール・スコールズ、DFギャリー・ネヴィル(共に当時マンチェスター・ユナイテッド)、DFソル・キャンベル(当時トッテナム)と共に出場したU−18欧州選手権(現:U−19欧州選手権)で得点王に輝きイングランドを頂点に導くと、リヴァプールに戻ってきて一気にブレイクを果たす。

 リーグカップのフルアム戦で1試合5ゴールの活躍を見せると、その後はプレミアリーグでも起用され始めて結果を残す。プレミアリーグでの自身5戦目となったサウサンプトン戦でハットトリックを達成すると、翌1994−95シーズンは開幕から驚くようなペースでゴールを積み重ねる。1994年8月には、19歳にしてアーセナルを相手にハットトリックという偉業を成し遂げた。その後もネットを揺らし続け、同シーズンは得点王のアラン・シアラーに次ぐ25ゴールの大活躍。1年間で見ると1994年だけで22ゴールを叩き出したことになる!

■1位:マイケル・オーウェン(1998年)
記録:25ゴール


 10代選手の年間ゴール数でプレミアリーグ歴代1位の記録を持つのは元祖“ワンダーボーイ”だ。元イングランド代表FWマイケル・オーウェンは、若くして衝撃の大ブレイクを遂げることに。リヴァプールの下部組織で結果を残したストライカーは、1997年に17歳にしてトップチームデビュー。そして1997−98シーズンには、いきなりリーグ最多タイの18ゴールで得点王に輝くと、シーズン終了後に彼を一躍時の人にするFIFAワールドカップを迎えるのだった。

 FIFAワールドカップフランス1998のメンバーに選ばれたオーウェンだが、当初は控え選手のはずだった。しかし、グループステージ第2戦のルーマニア戦で途中出場からわずか7分でネットを揺らすと、そこからレギュラーに定着。そして決勝トーナメント1回戦のアルゼンチン戦で、敵陣に入ったところから一人で持ち込み、あの伝説のゴールを決めるのだった。試合はデイヴィッド・ベッカムの退場もあって最終的にPK戦で敗れたが、それでもオーウェンは一夜にして世界的スター選手の仲間入りを果たした。



 そんな1998年に、オーウェンは18歳・19歳にしてプレミアリーグで年間25ゴールをマーク。これがプレミアリーグの記録になっている。こうしてリストを見ると、アネルカとファーガソン以外は、全員がマージーサイドのクラブ出身ということになる!

 ちなみに、ブライトンのFWエヴァン・ファーガソンは年内に5試合を残しているので、オーウェンの記録を抜くのはおそらく困難だろう。しかし、アネルカやジェファーズの記録を打ち破る可能性は十分に残されている。

(記事/Footmedia)

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