データで見る好調アストン・ヴィラ…史上初のホーム15連勝、前年度の“2強”に連勝は4クラブ目

2023年12月11日(月)6時0分 サッカーキング

アーセナル戦で決勝弾を決めたジョン・マッギン(中央7番)

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 アストン・ヴィラが今季のプレミアリーグで上位争いを盛り上げている。

 アストン・ヴィラは昨季のプレミアリーグで序盤戦こそ下位に沈んでいたが、スティーヴン・ジェラード前監督の解任に伴いビジャレアルからウナイ・エメリ監督を引き抜くと、状況が好転。最終的には7位でシーズンを終え、ヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)出場権を掴んだ。

 今季も“エメリ体制”でシーズンを始めると、開幕戦こそニューカッスルに1−5と大敗を喫したものの、その後は順調に勝ち点を積み重ねていく。今月6日に行われた第15節ではマンチェスター・シティをジャマイカ代表FWレオン・ベイリーのゴールにより1−0で破ると、続く9日開催の第16節アーセナル戦もスコットランド代表MFジョン・マッギンの決勝弾で1−0で勝利。昨季の優勝争いを演じた2チームを相手に連勝を飾った。

 元々、アストン・ヴィラはアルゼンチン代表GKエミリアーノ・マルティネス、スペイン代表DFパウ・トーレス、ブラジル代表MFドウグラス・ルイス、フランス代表FWムサ・ディアビ、イングランド代表FWオリー・ワトキンスなど、上位争いを演じるに値する陣容を揃えていることは確かだ。昨季後半戦の躍進やエメリ監督の手腕を見て、今季の“ダークホース”に名前を挙げた人も少なくはないのかもしれない。それでも、マンチェスター・シティとアーセナルに連勝を達成することを予期していた人は決して多くはないだろう。

 そんな“エメリ体制”のアストン・ヴィラは、ホームゲームにめっぽう強い。昨季から数えて、バーミンガムに構える本拠地『ヴィラ・パーク』では現在プレミアリーグ15連勝中。最後に敗れたのは昨シーズンの第24節アーセナル戦(●2−4)まで遡る必要がある。データサイト『Opta』によると、ホームゲーム15連勝は、1874年創設と長い歴史を誇るクラブの新記録だという。エメリ監督はプレミアリーグのホームゲームで15連勝を成し遂げた史上5人目の指揮官となった。

 なお、過去にこの記録を達成したアレックス・ファーガソン監督(マンチェスター・ユナイテッド)、ロベルト・マンチーニ監督(マンチェスター・シティ)、ユルゲン・クロップ監督(リヴァプール)、ジョセップ・グアルディオラ監督(マンチェスター・シティ)はもれなく全員クラブを優勝に導いている。

 加えて、『Opta』によると、アストン・ヴィラはマンチェスター・シティ&アーセナル戦の連勝によってプレミアリーグ前年度の1位と2位チームを相手に連勝した史上4クラブ目になった。連続して対戦するのはスケジュールの問題でなかなか実現することではないが、過去には2000−01シーズンの12月にリヴァプール、同シーズンの5月にサウサンプトン、2002−03シーズンの12月にマンチェスター・ユナイテッドが達成していた。

 前シーズンの“2強”相手に連勝を果たしたことで、アストン・ヴィラは現在3位につけている。11勝2分3敗という成績で勝ち点「35」を積み上げており、首位のリヴァプールとは勝ち点差「2」、2位のアーセナルとは勝ち点差「1」という状況だ。もちろん、まだプレミアリーグは折り返し地点も過ぎていないため、優勝を意識するのは早すぎるかもしれない。だが、『Opta』は今後のアストン・ヴィラの行方を示唆するような面白いデータを紹介している。

 過去、アストン・ヴィラがトップリーグの開幕から16試合を終えた段階で、勝ち点「35」以上を獲得したシーズンは4つある。“黄金期”にあった1898−1899シーズンと1899−1900シーズンはともに優勝を成し遂げており、1910−11シーズンは2位でシーズンをフィニッシュ。時は流れ、1980−81シーズンには71年ぶりのリーグ制覇を実現していた。つまり、過去4つのシーズンのうち3つのシーズンでは優勝を達成しているのだ。

 今季のアストン・ヴィラは最終的に何位でシーズンを終えるのか。エメリ監督の下、ハイラインを維持して縦への鋭い攻撃を見せるチームのやり方がこのまま成熟を続ければ、プレミアリーグ創設後初の栄冠に輝く可能性も決して低くはないのかもしれない。


【ハイライト動画】アストン・ヴィラがホームでマンC&アーセナルに2連勝!

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