千差万別でおもしろい地方ならではの「お雑煮」11選 by ソトコトオンライン

2024年1月1日(月)11時0分 ソトコト


ソトコトオンラインでは年末になると、日本各地で暮らすローカルライターさん(※地元のことを記事にしてソトコトに寄稿いただいているライターさん)から、暮らしている地域や故郷で食べられているお雑煮について教えてもらい、記事にしてもらっています。昨年まで3年連続で紹介してきましたが、たくさん情報も集まったので、今回はそのお雑煮たちを一挙に紹介します。


アワビやイクラを使った贅沢なお雑煮(岩手県)



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イクラやアワビも!?プチ贅沢な岩手のお雑煮レシピ


岩手県出身のローカルライターさんが教えてくれたのは、イクラやアワビを使った贅沢なお雑煮。天盛りされたイクラがきれいで、これが食卓に出てきたら新年早々テンションが上がりそうです。味はしょうゆベースで冬の根菜がたっぷり。イクラやアワビを乗せるのは岩手県でも一部地域に限られるようですが、お正月を華やかに迎えるならいいアイデアですよね(アワビからいい出汁が出そう……)。豊かな海を持つ岩手県ならではのお雑煮でした。


くるみの香ばしい風味と砂糖の甘みが口に広がる、
“くるみだれ”で食べるお雑煮(岩手県)



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絶品“くるみだれ”で食べるお雑煮とは?岩手の一風変わったお雑煮を紹介


引き続き、岩手県出身のローカルライターさんから教わったのはなんと、「くるみダレ」を使った甘いお雑煮。おじいちゃん・おばあちゃんの家で食べられていたそうです。気になってネットで調べてみたら「宮古地方の辺りで、お正月のほか、特別なおもてなしとし出される」とのことでした。


ライターさん曰く、食べると砂糖の甘さとくるみの香ばしい風味が口いっぱいに広がり、舌触りはまったりなめらか。クリーミーで、ピーナッツバターにも似ているそうです。もし食べたことがなければ、2023年のお正月に作ってみてください。リンク先でローカルライターさんが詳しいレシピを紹介してくれています。


カツオのまちの朝市で、カツオ出汁のお雑煮「朝市雑煮」(千葉県)



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千葉・香川・島根のお雑煮を比較してみた


カツオの水揚げ“関東一”を誇る千葉県勝浦市の朝市で食べられるお雑煮が「朝市雑煮」です。千葉県の安房地域で暮らすローカルライターさんが教えてくれました。カツオで出汁をとり、朝市に並ぶ野菜やワカメがたっぷり入っていておいしいんだそうです。お雑煮は家で食べるのがほとんどだと思いますが、外に出ていただくお雑煮も気になりますね。


房州産はばのりで食べる「はば雑煮」(千葉県)



千葉県の房総半島の南部には「はばのり」を使った「はば雑煮」があります。「はばのり」は冬から春にかけて採れる岩などに着床する海苔で、「1年中幅を利かすことができる」と言われ縁起がよく、地元では正月に雑煮の具に使われます。千葉県内でもエリアによってはば海苔を入れないところもあり、はば海苔が「青のり」と呼ばれている場合もあるそうです。


地産品を使って地元感あるお雑煮に(神奈川県)



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神奈川県のご当地お雑煮!里芋を入れたすまし汁がポイント


神奈川県で暮らすローカルライターさんが教えてくれたお雑煮は、透き通ったすまし汁に彩りのよい食材が入っているのが特徴です。具材は青菜、シイタケ、鶏肉、サトイモ、ダイコンなど。彩りをプラスするためにニンジンやカマボコを入れることもあります。おもちは焼いた角もちで珍しい具材こそありませんが、ご当地感のあるお雑煮にするなら、小田原産のカマボコや神奈川県産サトイモ(神奈川県はサトイモの生産量が多いんです)などを使うと、地元らしさのあるお雑煮ができるではないでしょうか。


兵庫県出身のローカルライターさんちのお雑煮



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江戸時代は関東も味噌仕立て!? お正月に食べるお雑煮の豆知識


兵庫県出身のローカルライターさんが教えてくれたのは、白味噌ベースに丸もち、サトイモ、ダイコン、ニンジンを丸く切って「角が立たないよう」と願をかけた関西風のお雑煮です。兵庫県では他にも、カモとミズナを使ったお雑煮を食べると家もあると情報提供いただきました。


ブリを使うのが贅沢で縁起のいいお雑煮(岡山県南部)



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県南と県北で異なる岡山雑煮を食べ比べ。北は○○○で出汁を取る


岡山県南部で暮らすローカルライターさんが教えてくれたお雑煮は、出汁を醤油で味付けし、もちやブリ、ホウレンソウ、ニンジンなどが入って具だくさん。地域や家庭によっては「百合根」を入れるところも多いようです。他県民から見たら、具にブリを使うのはなかなか贅沢に思えますが、出世魚で縁起もよく、おいしい出汁も出そうなので、一度食べて見たくなるお雑煮でした。


出汁と具にスルメイカを使ったお雑煮(岡山県南部)



同じ岡山県でも、北部ではスルメで出汁をとり、身も具材として使うのだそう。こちらも具だくさんで、岡山県南部と同じく、丸もちにブリ、ニンジン、ダイコン、ホウレンソウ。これに百合根が入るところもあれば、ハマグリが加わる場合もあるそうです(贅沢〜)。


さらに岡山、「新庄ひめっ子雑煮」(岡山県真庭郡新庄村)


新庄ひめっ子雑煮

岡山県では他にも、味噌仕立てのものや地域の特産品を使ったものなど、地域や家庭によってもさまざまな雑煮がつくられています。たとえば真庭郡新庄村では「ひめのもち」という、よく伸びるおもちを使った「新庄ひめっ子雑煮」が食べられています。また瀬戸内市牛窓町にはカボチャを使った「南瓜雑煮」という郷土料理があり、昔から冬至に無病息災と厄除けを祈念して食べられているそうです。


バリエーションがすごい島根県の雑煮



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同じ県に9種類も!?島根県の豊かなお雑煮文化をご覧あれ


島根県で暮らすローカルライターさんが教えてくれたのは9種類のお雑煮。島根県の食文化に関連する文献に記載があり、その9種類は「小豆雑煮」「海苔雑煮」「五色雑煮」「黒豆雑煮」「椎茸雑煮」「豆腐雑煮」「貝雑煮」「野菜雑煮」「鮎雑煮」。実際によくみるのが出雲の海側で食べられる「小豆雑煮」、山側の地域で食べられる「海苔雑煮」と「石見の黒豆雑煮」の3種だそうです。錦糸卵がのった写真のお雑煮は「五色雑煮」です。


海の方では「小豆」、山の方で「海苔」を使うのがおもしろいですね。リンク先の記事では9種のお雑煮のうち、いくつかを写真付きで紹介しているので、ぜひ読んでみてください。


地元の伝統酒「赤酒」を使ったお雑煮(熊本県菊池市)



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熊本県菊池市で暮らす「我が家のお雑煮」


熊本県菊池市で暮らすローカルライターさんが教えてくれたのは、「赤酒」と呼ばれる熊本の伝統酒を使うお雑煮です。赤酒は肥後細川藩の「国酒」で、加藤清正が熊本城を築城した頃には庶民の酒として親しまれていたそう。赤酒の保護政策が敷かれていたこと、熊本の気候に合っていて製造しやいこともあり、古くから地元で愛されてきたそうです。具は地産の野菜を丸く切って、おもちも丸。「新年が円満にいくよう」と縁起を担いでいます。リンク先の記事には、ローカルライターさんの家で食べ継がれている家庭的なお雑煮のレシピが載っているので、気になる方は作ってみてください。

ソトコト

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