瞑想で50歳の脳がマジで25歳に若返ると判明! 1日たった15分、初心者でも効果抜群!(最新研究)

2023年3月21日(火)7時0分 tocana

 瞑想やヨガがブームとなって久しいが、マインドフルネスは”脳のアンチエイジング”にも抜群の効果を発揮することが報告されている。実際に瞑想実践者と一般人の脳を比べたところ、前者は脳に分厚い灰白質を持っていることが判明しており、研究対象となった50歳の瞑想実践者は25歳と同じ量の灰白質を保っていたというから驚きだ。


 さらに、未経験者を対象とした8週間の瞑想プログラムによって、脳のいくつかの部分で質量の増加が確認されている。一方で、恐怖、不安、攻撃性に関連する扁桃体は縮小しており、ストレスレベルの減少と相関している可能性が考えられるという。このように初心者でも充分に素晴らしい恩恵にあずかることができる瞑想だが、生活のなかにどれぐらいの割合で取り入れることが推奨されているのだろうか?


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※こちらの記事は2019年4月29日の記事を再掲しています。


 マインドフルネス、瞑想、そしてヨガの有効性が各分野から報告されているが、その最も貴重な恩恵の1つに“脳のアンチエイジング”が挙げられる。マインドフルネスの習慣を持つ50歳の脳は、なんと平均的な25歳の脳と同等なのである。


50歳の瞑想家の脳は25歳と同じ量の灰白質を保っている

 神経科学者のサラ・ラザル氏がヨガに出会ったのは偶然であった。市民ランナーでもあったラザル氏はランニング中に足を故障していたが、それでもボストンマラソン出場を目指してリハビリに取り組んでいた時のことだった。彼女のトレーナーは、ストレッチ運動に重点を置いたほうがよいとアドバイスをしたのだ。そこでラザル氏が試してみることにしたのがヨガであった。


「ヨガは人々への共感力を高め、心をオープンにしてくれるなど、トレーナーの先生はいろいろな効能を話してくれました。最初は『ストレッチをしにきただけなんですけど……』と思いましたが、ヨガを始めてみると心が落ち着くのを感じました。そしてヨガが習慣になってから、私はより困難な状況に対処することができるようになりました。また先生が言ってくれたように、思いやりが持てるようになり、心をオープンにして、他人の視点から物事を見ることができるようになりました」(サラ・ラザル氏)


 がぜんヨガに興味をもった彼女は、広い意味でヨガにもつながるマインドフルネス瞑想に関する科学文献を手に取るようになった。調べていく過程で、瞑想がストレス、うつ病、および不安を軽減し、さらには痛みや不眠症を和らげ、生活そのものの質を向上させることを示す証拠が今も増え続けていることを知るように。


 そして今度は、神経科学者として自分自身で瞑想を研究することを決意したのである。


 2006年に「Neuroreport」で発表された最初の研究では、瞑想歴が長い(7〜9年)実践者と、コントロールグループ(一般人)の脳の構造を比較している。


 その分析の結果、キャリアの長い瞑想実践者の脳は、聴覚野と感覚野、島皮質と感覚野を含む脳のいくつかの領域で灰白質が増加していることがわかった。


 加えて研究チームは、瞑想実践者がほかの脳領域の部分でもより分厚い灰白質を持っていることを見いだした。特に意思決定とワーキングメモリに関連する前頭皮質の部分が顕著であったのだ。


 実際、ほとんどの人が加齢と共に脳の皮質が縮小していくものであるが、研究対象の50歳の瞑想実践者は、自分の年齢の半分の若者、つまり25歳と同じ量の灰白質を保っていたのだ。これは驚くべきことである。



8週間の瞑想プログラムで脳に好ましい変化

 キャリアの長い瞑想実践者の脳は、このように素晴らしいまでの若さと灰白質を保っているのだが、では瞑想を始めて間もない初級者にはどのような効果が現れるのだろうか。


 ラザル氏の研究チームが着手した2回目の研究では、それまで瞑想経験を持たない実験参加者に、8週間の瞑想プログラムを体験してもらい、その脳の変化を追跡した。結論から言うと、たった8週間の瞑想プログラムでも、脳は好ましい変化を見せたという。


 具体的には、学習、記憶、および感情の調節に関与する左の海馬や、共感と複数の視点を持つ能力に関わる側頭頭頂接合部(TPJ)、神経伝達物質が産生される脳幹の一部である橋(pons)などを含む、脳のいくつかの領域で質量の増加が確認されたのだ。


 さらに、“新米瞑想実践者”の脳は、恐怖、不安、攻撃性に関連する脳の領域である扁桃体が縮小していることも突き止められた。扁桃体のサイズの減少は、ストレスレベルの減少と相関しているのである。


 このように初心者であっても瞑想の素晴らしい恩恵にあずかることができるのだが、では毎日どれくらいの時間を瞑想に費やせばよいのだろうか。


 ある調査では、多くの瞑想実践者は1日に40分を目安にしているということだが、実際は1日平均27分であることが報告されている。また別の研究では1日15分から20分くらいの瞑想でも十分に脳のポジティブな変化につながることが示されている。


 当のラザル氏はといえば、日によって変動に幅があるということだ。40分行う日もあれば、5分しかできない日もあり、また諸事情でまったくできない日もあるといい、瞑想時間の影響を実感しているようだ。運動習慣と同様に考えるのがいいようで、比較的長い瞑想を週に3回じっくりやるのもよし、短時間でもその長さを決め毎日行う方法も効果的であるという。


 ともあれ、50歳になっても25歳の脳を保っていられる驚異の瞑想習慣にますます注目が集まる話題ではないだろうか。


参考:「Sott.net」、ほか

tocana

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