約2kgのカツカレーも。神奈川・足柄にある人気店『とんかつ駒形』の魅力とは?

2024年3月24日(日)10時1分 食楽web


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●小田原の『とんかつ駒形』でデカ盛りのカツカレーを食べてきた

 小田原エリアは、都心とはまた別な意味でデカ盛りの聖地だったりするいい街。海と山の美味しいものに、空気も良く、箱根の温泉もすぐ。と、いいところ尽くめだったりします。

 今回お邪魔した『とんかつ駒形』は、伊豆箱根鉄道大雄山線の塚原駅から徒歩約10分の場所なんですが、昼の時間帯の場合、電車が来るのは1時間に4〜5本。車やバイクなどで行くのがおすすめの、知る人ぞ知る人気店です。


駐車場横の階段を登って店内へ。店内はテーブル席、座敷席などがあり、調理風景を見たい場合はカウンター席へ

 山崎交差点から少し進んだ場所にある『とんかつ駒形』。店内に入り、席に座ってまずはメニューチェック。「サービスメニュー 昼の部」を見ると、全品税込1300円で、ひれかつ、とんかつ、串カツ、ハンバーグなどが並びます。全て味噌汁、漬物付き。これは選びやすくていいですね。とんかつのお店だけれど、マグロの刺身があるのも、漁港のある小田原エリアならです。


「カツカレー」は昼1200円、夜1300円。カレーライス800円は昼夜一緒。普通盛りでもご飯2合分だからすごい

 そして、今回のお目当てのメニューを発見。それが「カツカレー」(1200円)です。注文を聞きにきたお店の人に質問。カツカレーのご飯って、どれぐらいのボリュームなんですか?

「うちは普通盛りで約2合なので、結構ありますよ」。ご飯1合が300〜350gぐらい、となると2合で600〜700g。普通盛りでそれは確かにすごい! ここまでせっかくきたんだし〜、という謎のテンションもあり、今回は「カツカレー」にご飯大盛り+100円で注文決定!

これを待っていた! 器ギリギリまで盛られた「カツカレー」1858g


「カツカレー+ご飯大盛り」1300円(夜は1400円)。サラダと福神漬け&らっきょう付き。ルーは器のふちギリギリ!

 目の前にやってきたのは、期待を裏切らない、テンション爆上がりの山盛り「カツカレー」! 早速計測です。お皿の直径は31cm、ご飯&カツの山の高さは約12cm、重さは1858g(器の重さを除く)。これにサラダを足したら余裕で2kg突破です。

「『カツカレー』でごはん大盛りを頼んだ場合、カレーもライスも大盛りになるからね!」と話す店主。だから器の限界ギリギリまでルーがかかっているんですね。


カツが小さく見えるけれど、ご飯とルーがワイドなだけで、カツが小さいわけじゃない。ランチにちょうどいいサイズ

「カツの豚肉は、秋田の八幡平ポークのロース肉を使っています。カレーは、とにかくタマネギをじっくり炒めて、厳選したスパイスでルーを作っているんですよ」と店主。カツがメインなので、具はシンプル。野菜はほとんど溶けていて、ルーの中に形は見えません。

 食べてみると、家庭的だけれど家庭では出せないプロの味。親しみのある美味しさです。とろみもよく、これはご飯が進んでしまう美味しさ。もちろんですが、とんかつの店のカツは外サクッ、中むっちりで、ルーとの相性も完璧です。なにこれ美味しい〜。スプーンが止まらなくなる〜。


カツカレでーのトッピングのカツは、揚げる前でロース肉80〜90g。程よい厚みがスプーンでも食べやすい

 ランチタイムに来店したのですが、他のお客を見ると、カツよりカレー系、特に「カツカレー」を頼む割合が多いような気がします。「カツカレーを頼む人は結構多いですよ〜。うちはカレー屋さんじゃないんだけどね〜」と笑いながら話す店主。近くで働いている人が、さっとカレーを食べて帰っていく、という感じです。

「うちはチェーン店と違ってわがままがきくからね。ミックスフライの中身をこれとこれに変えて、とか、天ぷら揚げて、なんて言う常連さんもいるから」。とんかつの店で天ぷら揚げてって! そのリクエストに応えられるのもすごい。


(左)ルーは具が溶け込んだとろとろ状態!?(右)ごはん、ルー、カツを重ねて贅沢な一口!

「カレーは、最初賄い飯だったんだけれど、常連さんが、俺にもくれって。そこから始まったんだよ」と店主。そして、なぜここまで大盛りに? 「お客さんの要望に応えていった結果だね!」とにっこり。賄いから人気メニューに、そしてデカ盛り。まさに、デカ盛り提供店の常連さんが引き起こす、あるある展開です。

 カレーのルーは、まとめて仕込んでいるとのこと。で、見せてもらったのは、タッパーというより、収納用の引き出しですか? みたいな巨大なケースにみっちりと入ったルー。「注文が入ったら、1人前分の塊を取り出して、泡立て器でほぐして適度な濃度にするんだよ」と店主。カツを揚げつつ、ルーをほぐしつつ。それを店主一人でサクサクとこなしていきます。


「大勢でカレーを食べに来る場合は、事前に電話をもらえると嬉しいね。ほら、ご飯がなくなっちゃう可能性があるからさ」(店主)

 最初は調子よく、ご飯の山を崩していけたのですが、途中から一気に満腹に。そしてそのあたりから、ご飯とルーのバランスが悪くなり、ルー少なめ、ご飯多めのバランスに。辛さも舌に蓄積されてきます。

 ちなみにご飯はあるけれどルーがなくなった場合、少しなら継ぎ足してもらえるとのこと。ただその場合、2kg台中盤ぐらいの量になるので、お腹の許容量とも相談が必要です。ただ、固いものはカツぐらいなので、顎が疲れるということはなし。スイスイ行けるので、気がついたら完食! という「カツカレー」です。

 そして、どうしても食べきれずに残した場合は、持ち帰り用のパックがあるので詰めてテイクアウトも可能。ただし、良心的な範囲での食べ残しでお願いします。普通盛りで2合分のご飯なので、普通盛りでもおそらく1kg前後あると想定してください。

まとめ

 地元で働く人たちに愛され続けている、アットホームな雰囲気のとんかつの店『とんかつ駒形』。賄いから始まったというカレーは、誰もが大好きな、そしてま食べたくなる、優しくて深みがあって愛すべき美味しさでした。次回は、並盛りにして、店の顔とも言える特ひれかつを頼もうと思います。足柄や小田原に来た際はまた寄りたい、居心地のいい店でした!

(取材・文◎いしざわりかこ)

●SHOP INFO

店名:とんかつ駒形

住:神奈川県南足柄市塚原1968-7
TEL:0465-74-4044
営:11:30〜14:00、17:30〜20:00(L.O.19:45)
休:水曜

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