ジャパンインターナショナルボートショー2024が開幕 - ヤマハなどが大規模ブース出展

2024年3月25日(月)8時27分 マイナビニュース

日本最大級のマリンイベント「ジャパンインターナショナルボートショー2024」が3月21日から24日まで開催された。パシフィコ横浜、横浜ベイサイドマリーナ、八景島マリーナの3会場には215社が参加している。掲げるテーマは「あふれる笑顔、この海でずっと…」。本稿では初日のパシフィコ横浜会場で行われた開会セレモニー、また各社ブースの様子をレポートする。
○■マリンライフを彩るアイテムが揃う
パシフィコ横浜では、展示ホールの全館を使用。ボート、ヨット、水上オートバイの最新モデルから、航海計器、マリン用品、アパレルなど、マリンライフを充実するアイテムが勢揃いしている。
ヤマハ発動機のブースでは、マリン事業について説明があった。同社 マリン事業本部の吉田竜也氏は「ここ10数年にわたり、当社のマリン事業は堅調な需要に支えられて成長を続けています」と報告。それによれば2023年の売上高は5,475億円、営業利益は1,137億円に到達した。吉田氏は「3年連続で過去最高の売上高、営業利益を達成しました」と自信をのぞかせる。
米国では大型船外機の需要が継続的に伸長している。そこでヤマハ発動機も新モデル「F350B」を投入。このほかアジア市場の堅調な需要も取り込み、2024年もさらなる増収増益を狙っていく構えだ。
ヤマハ発動機では『マリン版CASE戦略』として、ユーザーのマリンライフをConnected(コネクテッド)、Autonomous(自動運転)、Shared(シェアリングサービス)、Electric(電動化)の側面からサポートしていく。直近の話題としては、日清紡ホールディングスとの提携により2024年5月から、航行支援アプリ「JM-Safety」(ジェイマリン・セーフティ)をヤマハマリンクラブ・シースタイル(レンタルボートサービス)に導入する。JM-Safetyはスマートフォンの航行支援アプリとWebアプリで構成されるもので、危険エリアの設定、進入時の警告、ボートの航跡の記録・共有の一元管理などを可能にする。
続いてAutonomousのトピックから。ジョイスティック操作によりボートの離岸・着岸を容易にする次世代のボート制御システム「ヘルムマスターEX」については、ブースに参考展示するニューモデル「YFR330」をはじめ3モデルに搭載する。また自動着岸機能についても鋭意開発中とのことで、吉田氏は「昨年(2023年)2月には、米国マイアミで開催されたボートショーでデモを披露するまで開発が進んでいます」と紹介する。
Electricの領域では、ドイツのマリン電動推進機メーカーTorqeedo(トルキード)社を買収。吉田氏は「電動船外機、船内機、バッテリー、各種アクセサリーなど豊富な製品群を取り扱う同社の買収により、エレクトリック分野の開発力強化はもちろん、マリン業界におけるカーボンニュートラル対応も加速できます。小型電動ラインナップの構築も充実させていきます」とした。
大型船外機のラインナップについても強化する。同社における最大馬力を発揮するフラッグシップ「F450」の国内販売を開始するなど、意欲的に取り組んでいく。
吉田氏は、最後に「マリン事業の長期ビジョンとして『信頼性と豊かなマリンライフ』をキーワードに掲げ、海の価値をさらに高める事業を継続的に行ってまいります」とまとめた。
○■マリンレジャーの魅力を伝える
このあと、開会セレモニーに登壇した日本マリン事業協会 副会長の日向勇美氏は、ここ数年のマリン市場について「状況は思わしくありません」と切り出す。「ボート、水上オートバイの新規登録者 / 免許取得者の数について、コロナ禍では活況を呈していましたが、昨年はコロナ前の水準も下回る厳しい状況となりました」と日向氏。
そこで、今回のイベント成功に大きな期待をかける。「会場にお越しの方には、マリンレジャーの魅力を分かりやすく伝えていきたい。すでにマリンレジャーを楽しんでおられる方には、新しい情報、サービス、商品をお届けしていければ。そして高齢化の進んだ業界の若返りをはかるため、子どもたちに向けたコンテンツもたくさん用意しています。地元横浜市内の小学校約90校にも、およそ70万枚の案内チラシを配布しました。多くの方にマリンレジャーに触れていただき、ボートに乗っていただき、体験していただければ」。船のふしぎ発見、ロープワークを学ぼう、手作りヨットでレースに出よう、などたくさんのキッズ向けコンテンツを用意しており、子どもたちの反応に期待を寄せる。
「日本マリン事業協会では『マリンビジョン2026』を掲げております。マリンレジャー人口が2026年に100万人に到達するよう、今後も様々な取り組みを進めていきます」と日向氏。
このあと、ジャパンインターナショナルボートショー2024の開会を宣言。関係者によるテープカットが行われた。
なお「ジャパンインターナショナルボートショー2024」は、3月21日から24日までの本番会期に加えて、5月31日までオンライン会場でも開催中だ。
近藤謙太郎 こんどうけんたろう 1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。 この著者の記事一覧はこちら

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