健康のためなら日光浴はほどほどに。5月から紫外線は強い。若い頃は免疫力や治癒力が高いけど…

2025年4月27日(日)12時40分 婦人公論.jp


(写真はイメージ。写真:stock.adobe.com)

人生100年時代、現役世代を駆け抜けた後はどのように過ごせばいいのでしょうか。精神科医の保坂隆先生いわく、人生後期は無理をせず「ほどほど」をキーワードに過ごすことが大切とのこと。『精神科医が教える 人生を楽しむ ほどほど老後術』より、日常生活を元気で楽しく暮らすための知識をご紹介します。

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紫外線はほどほどに


太陽の光を浴びると、骨粗しょう症の予防に欠かせないビタミンDが生成されます。気分が落ちこんだときに日光浴をすると、セロトニンという脳内物質の分泌が促され、精神が安定して元気が出ます。

このように、健康のために有効な日光浴ですが、やはり過ぎたるは及ばざるがごとし。太陽の光を浴びすぎると、体に不具合が出るとわかってきました。

太陽光で気をつけたいのは紫外線で、浴びすぎると皮膚が赤くなります。いわゆる「日焼け」状態です。医学的には「紅斑(こうはん)」と呼ばれ、若い頃は免疫力や治癒力が高いため、ある程度の日焼けなら健康に害は及びません。しかし、長年紫外線を浴び続けると、「日光角化症」を発症することがあります。

日光角化症は、強い紫外線が皮膚のDNAを傷つけることで起こります。露出しがちな顔や首、手の甲などに発症する場合が多く、直径数センチの範囲で皮膚の表面がカサカサしたり、まだら状のシミがあらわれたりします。

痛みやかゆみなどがほとんどないので気にしない人が多いようですが、DNAが傷つけられ、皮膚がんに移行する場合もあります。カサカサやシミに気がついたら、病院で診察を受けたほうがいいでしょう。

5月頃から注意


また、紫外線は白内障の原因にもなります。白内障は、目の中にある水晶体という透明なレンズが白く濁って視力が衰える病気で、その多くが老人性白内障です。65歳を超えると患者数が急増し、その原因の一つが紫外線と考えられています。

老人性白内障は老化現象の一種ですから、完全に防ぐことはできません。しかし、目を紫外線にさらさないよう注意していれば、進行や発症をかなり遅らせることはできます。

紫外線は目に見えないため、油断しがちです。気象庁では「UVインデックス」という世界共通の指数を活用した紫外線情報を提供しています。

それを見て驚かされるのが、5月には国内各地ですでに「強い」という情報が出始め、「日中の外出はできるだけ控えましょう」という警告まで出ること。紫外線=夏というイメージがありますが、実際には5月頃から注意しなければならないわけです。

外出時や屋外で作業するときには、長袖・長ズボンを着用し、サングラスや帽子などで目を保護するようにしてください。

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