【杉上佐智枝】PTA活動の過重な負担から保護者が解放されるには

2025年5月5日(月)15時0分 大手小町(読売新聞)

新生活が始まり、新たな出会い、環境、そして「役職」と向き合っている方も多いのではないでしょうか。発言小町の「PTA会長になるくらいなら」というトピタイトルにドキッとしました。

トピ主さんの子どもが通う小学校では毎年、6年生の保護者がPTA会長を務めていて、トピ主さんの子どもは5年生。来年度の候補者がいないようで、「クジで決めるのは困るから、(PTAを)抜けちゃおうか」と、集団で退会する話が仲間うちで出たそうです。でも、身勝手だと思われるのも気になるので悩んでいるということでした。

PTAが解散するニュースもちらほら耳にするようになりましたね。キャリアを積む女性も増え、育児に介護に……。間違いなく子育て中の親の負担や忙しさは増していると思います。

私も、母校である女子校の同窓会の役員を昨年から引き受けていますが、その任務の多さにがくぜんとしました。ほかの役員たちも、それぞれ恩返しの思いで集っていますが、その負担は大変なものです。

「子どものためにやるべきだ」「今まで恩恵を受けてきたのに!」という意見はあるでしょうが、私は、善意の搾取に近いような保護者の活動は、見直すべき転機を迎えていると思います。同じ人に負担が偏るのはサステナブルではなく、子どもたちのためにもならないと思うからです。

保護者の活動を最小限に縮小した上で、例えば、活動する人に何らかの対価を払う、運動会の特等席のような特典を付ける、活動ができない人は寄付や寄贈をするなど、変えていってはどうでしょうか。「誰かがやってくれる」時代から、「出来る人が出来ることをシェアする」時代にシフトしていくことが、親にも子どもにも良いのではと思うこの頃です。(日本テレビ社員・絵本専門士 杉上佐智枝

【紹介したトピ】▽PTA会長になるくらいなら

大手小町(読売新聞)

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