名古屋駅地区再開発の事業化を発表 - ハイアット系ラグジュアリーホテル「アンダーズ」も進出
2025年5月28日(水)9時5分 マイナビニュース
名古屋鉄道、名鉄都市開発、日本生命保険、近畿日本鉄道および近鉄不動産は5月26日、共同で検討を進めている「名古屋駅地区再開発計画」について、事業者間で事業化を決定したと発表した。また、名古屋鉄道は同計画におけるホテルの運営委託について、ハイアットホテルズコーポレーション(以下「ハイアット」)の関連会社と合意し、ホテルブランドを「アンダーズ」とすることを明らかにした。
○再開発計画の考え方
同計画は、行政が主体となって進めるリニア関連プロジェクトとの整合や、空港アクセス利便向上に資する名鉄名古屋駅の拡張(4線化)を含めた地域交通拠点の形成、名駅南地区やささしまライブ、栄をはじめとする都心部に賑わいを広げる共同開発を行なうというもの。
対象地は名古屋市中村区名駅1丁目2番他、敷地面積は約32,700㎡である。開発スケジュールは、2026年度に解体工事に着手し、2027年度に新築工事を開始。2033年度に1期本工事竣工、2040年代前半には2期本工事の竣工を予定している。
○ナゴヤのランドマーク創出へ
本計画では、世界に冠たる「スーパーターミナル・ナゴヤ」を目指す名古屋駅前に、個性と感性にあふれる多彩な人々や発想が交差し、あらたな価値観と文化を創発する唯一無二のランドマークの創出を掲げている。
感動とワクワク、癒しにあふれ、時代のトレンドに応じた可変性と当地ならではの地域性を兼ね備えた、歩いて楽しい商業施設の開発が計画されている。さらに、コトトキ体験型のエンターテイメント性に富んだ集客施設の導入や、全国最大級の1フロア貸室面積で、多様な働き方やテナントニーズに対応したハイグレードSクラスオフィスの供給、都市魅力の向上に資する新たなラグジュアリーホテルの創出が予定されている。
加えて、人中心でウォーカブルなまちづくりへの取り組みとして、3層(地下1階、地上1階、2階)の南北歩行者ネットワークを整備。屋上広場や屋外テラス、シーティングスペース等、多彩な滞留空間を創出する。
また、空飛ぶクルマなど次世代モビリティに対応したスーパーモビリティハブ機能や、高速路線バスの一元集約に対応するバスターミナルの再整備も予定されている。
○建物デザインの考え方
アクティビティと賑わいを建物内外で相互に感じられる空間を形成し、歩いて楽しい名駅通を創出する。また、名古屋駅からささしまライブまでの新たなスカイラインの創出、パブリックスペースとしての動線骨格の外観表現、太閤通上空等で東西方向の抜けを確保し、視覚的に"まち"をつなげる設計が想定されている。
○ホテルブランドは「アンダーズ」に決定
同計画のホテルブランドは、中部圏で初となるハイアットの最高級ライフスタイルブランド「アンダーズ」に決定した。
同ホテルは名古屋駅地区再開発計画の南街区に位置し、全室50m2以上のゆったりとした客室のほか、レストランや宴会場等を設置する予定である。ホテル部分の面積は約27,000㎡。施設内容には、レストラン、ルーフトップバー、ラウンジ、宴会場、会議室、フィットネス、屋内プール、スパを含む。階数は1階、11階〜12階、25階〜29階で、客室数は約150室。開業は2034年度を予定している。なお、記載内容は現時点の計画案であり、今後の詳細検討により変更となる可能性がある。