「エンピ」「煙缶」「ぶっかんば」←意味わかる? 一般人には難しすぎる「陸上自衛官のリアルな言葉遣い」
2022年5月30日(月)8時0分 Jタウンネット
言葉は、人とのコミュニケーションに欠かせない。しかし、どんな単語を選んで話すかは、人によって大きく異なる場合がある。
例えば、自衛官とそうでない人の間にはこんな言葉の違いがあるのをご存じだろうか?

こちらは自衛隊鹿児島地方協力本部の公式ツイッターアカウント(@kagoshima_pco)が2022年5月18日に投稿した「一般人と陸上自衛官との言葉の違い」を表した画像の一部。
これによると、陸上自衛官たちはスコップを「エンピ」、リュックを「背嚢(はいのう)」と呼ぶらしい。
投稿では他にも、灰皿を「煙缶」、アイロンを掛けることを「プレスする」、「一時間後『ココ』に集合して」を「一時間後、『現在地』に集合して」と言うなど、5つの言葉の違いを紹介している。
日常の些細な会話であっても、一般人と陸上自衛官の間では言葉の溝が横たわっているようだ。
「ぶっかんば」で乾かします
5月19日、Jタウンネット記者が自衛隊鹿児島地方協力本部広報班の担当者に話を聞いたところ、ツイッターに投稿した言葉の違いは、広報班が鹿児島地方協力本部の陸上自衛官を対象に行った独自の調査の結果をまとめたものだという。
部隊によって違いはあるというが、少なくとも鹿児島の陸上自衛官たちがリアルに使っている言葉というわけだ。

ツイッターに載せきれなかった自衛隊独特の言葉遣いがあるかを聞いてみると、
「洗濯物を乾かすところを、物干場(ぶっかんば)と言ってしまうそうです」
と担当者。
「ぶっかんば」......耳慣れない響きだ。もし実生活で言われたら意味が分からなくて困惑してしまうだろう。
ちなみに、今回取材に応じてくれた広報担当者は海上自衛官。そこで海上自衛官ならではの言葉もあるのか、聞いてみた。
「海上自衛官ですと、こちらも部隊によって違いはありますが、『外出』を『上陸』と言いがち、『帰ろう』とか『片づける』を『撤収』と言いがちというのがあります」(自衛隊鹿児島地方協力本部広報班の担当者)
こちらも中々独特な言葉遣いだ。担当者もこうした言葉は一般人に通じにくいとはわかっていても、
「一般の友達と会う時でも、家でも思わず言ってしまうんです」
とのこと。例えば「外出許可」を「上陸許可」と言ってしまうようなことが多いらしい。会話の途中で「上陸許可を取ったから......」なんて言われたら、「いったい、どこに?」といろんな想像が膨らんでしまいそうだ。