「4歳息子が車道めがけて下り坂を猛ダッシュ。ベビーカーを手にパニクる私に、後ろから来た見知らぬ女性が...」(福岡県・30代女性)

2022年6月12日(日)11時0分 Jタウンネット

シリーズ読者投稿〜あの時、あなたに出会えなければ〜 投稿者:Dさん(福岡県・30代女性)

その日、Dさんは4歳の息子と2歳の娘を連れて動物園に行った。

楽しい時間を過ごし「連れてきて良かった」とほっこり。しかしその帰り道、息子が急に車道に向かって走り出してしまい......。

<Dさんの体験談>

私の夫は仕事が忙しくて、休日はほとんど家にいません。

それでも子供たちに色んな思い出を作ってあげたくて、その日は自閉症の4歳の息子と2歳の娘と一緒にでかけることにしました。

その日向かったのは動物園。思い付きだったので、私ひとりで連れて行きました。

「私行きますね」

娘はベビーカーに乗せ、息子は歩き。動物園に着いてからは娘も自分の足で歩き、2人は大はしゃぎです。

そんな2人を見て、「連れて来て良かった〜」とほっこりした矢先のこと。さて帰ろうと動物園を出た瞬間、息子が急に猛ダッシュ。

そこはかなり急な下り坂で、下りきったらすぐに車道です。止まれず走り抜けたら......大変な事故になる。そう思い、私は大声で何度も息子の名前を呼び追いかけました。

しかし、ベビーカーを押しながらでは追いつけない。かといってベビーカーを止めようとしても坂では上手く止まらないし、ましてや勝手に動いたら娘までケガをする。

一体どうしたら......とパニックになりながらも叫んでいた、その時です。私と同齢くらいの見ず知らずの女性が走ってきて

「私行きますね」

と言って、息子を追いかけてくれたんです。

思い出すだけで胸が熱くなります

慌ててベビーカーを押して、私も後を追いかけました。

息子を見つけたのは坂を下りきったところで、大きな岩に座りニコニコしてお菓子を食べていました。追いかけた女性がくれた物のようです。私はホッとして涙が出そうになりました。

その後、坂の上から、女性のご家族が降りてきました。我が子と同じ歳くらいのお子さんと、お父さんです。

私はかなり興奮状態でパニックになっていて、とにかく女性にお礼を伝えてその場を去りましたが、なぜ連絡先を聞かなかったのか、家に帰ってから後悔しました。あの方がいなかったら息子は事故にあっていたかもしれません。

改めてお礼がしたいと思っても、どこのどなたかもわからず、そのモヤモヤが10年近く経った今も残っています。何度かSNSで呼びかけましたが見つかりませんでした。

今でもとても感謝しています。思い出すだけで胸が熱くなります。本当にありがとうございました。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

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(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談の一部を改変している場合があります。あらかじめご了承ください)

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