心臓手術で切開した胸が爆発! 「人体自然発火現象」か… 世界でたった数例の激ヤバ事件発生!

2019年6月5日(水)10時0分 tocana

イメージ画像:「Gretty Images」

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 オーストラリアで心臓の手術中、患部で突然爆発が起こり、火災が発生したという。一体何が起きたのか? まさか、オカルト界ではよく知られる「人体自然発火現象」なのか? 米「Fox News」(6月4日付)他、多数メディアが報じている。


■手術中の人体で爆発


 報道によると、事故が起きたのは昨年のことだったという。患者は60代の男性で、胸部の大動脈の内側が裂けて出血を起こしており、その止血と治療のために緊急手術が行われていたそうだ。また、男性は吸入麻酔と静脈麻酔を受けていた。


 この男性はCOPD(慢性閉塞性肺疾患)で、肺は炎症を起こし胸骨に癒着していたという。医師たちは慎重に治療を行っていたが、肺胞の一つを突き破ってしまった。当然、そこから空気が漏れ出て、吸入麻酔のセボフルランの臭いが辺りに漂った。


 高濃度の酸素と混合したセボフルランは不安定な状態になり、引火の可能性は確かにあるという。とはいえ、通常であれば手術に火は使わない。しかし、この時は不運が重なった。


 傷口を焼いてふさぐのに電気焼灼器が使われ、その火花が患部の近くにあった乾いたサージカルパッド(手術用ガーゼの一種)に飛び、さらに漏れたガスに引火、爆発が起こったのである。


 すぐに消火が行われ、幸いなことに患者にケガや後遺症は残らなかった。


 この事故は、6月1〜3日にオーストリア・ウィーンで開催された欧州麻酔学会で報告された。報告者の医師によると、手術はこのハプニングの後も問題なく進行し、成功に終わったとのことだ。


 手術中の胸部で火災とはぞっとするような事故だが、同様の事例は過去に7回報告されているという。うち3回は胸部手術中、4回はバイパス手術中で、いずれのケースでも患者がケガをすることはなかったという。元々肺に疾患を抱えた患者の手術中だったこと、電気焼灼器、乾いたサージカルパッド、麻酔薬中の高い酸素濃度という4点が共通点として挙げられるそうだ。


 一歩間違えば大惨事になりかねない今回の発火事件。どうやら人体自然発火現象ではなかったようだが、とにかく患者が無事で何よりである。


※イメージ画像:「Gretty Images」

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