【事故物件】タダでも買い手がつかない幽霊屋敷!? 「死んだ曾祖母が住んでいる」不動産会社のヤバすぎる真実とは?

2020年5月28日(木)12時0分 tocana

 不動産サイトで家探しをしていると、備考欄に「心理的瑕疵あり」という言葉を目にすることがある。昨今の事情通なら、その物件がワケアリであることはすぐ見抜けるだろう。


「安いなら」と納得して契約する人もいるのだから、そこに大した問題はないはずだ。しかし、中にはタダでもいいからと懇願されても買い手のつかない事故物件もある。たとえば、米ルイジアナ州にある“幽霊屋敷”のように——。


 


■亡くなった曾祖母が“住んでいる”屋敷


 一見、しごく真っ当な邸宅に見える。1930年代に建てられ、寝室は4つ。少々年季が入ってはいるものの、手入れさえすれば十分住めそうだ。


 この家の売り主であるドーン・バロット・デクラウトさんによれば、1860年に彼女の先祖が65万平米もの土地を所有してから100年以上住み続けてきたという。末裔のドーンさん一家が、この家を引き払ったのは80年代に入ってからだ。


「曾祖母が住んでるんです」


 ドーンさんは、こともなげに語りだす。この家には、彼女の曾祖母アデーレさんが取り憑いているらしい。


「おばあちゃんは90歳くらいまで生きて、1967年に亡くなりました。私たちと一緒に住んでた頃は、ストーブに何かあると、いつも彼女が鍋をジャラジャラさせているのが聞こえてました。彼女が亡くなった後も、誰かが鍋のふたを取ったり、かき混ぜる音が聞こえることがあって。でも、台所には誰もいませんでしたけど」(ドーンさん)


 生前、働き者だったアデーレさんを偲ばせる微笑ましいエピソードだ。


「アデーレおばあちゃんが幽霊だとしても、ぜんぜん怖くないですね」(ドーンさん)


 だが、そんなどこかハートウォーミングな幽霊話も、家族以外の人間には不気味でしょうがないらしい。現在、この家は売り出し中(しかも、無料!)だというのに、ゴシップ好きな近隣住民がホラー映画『悪魔の棲む家』を引き合いに出しては、内覧にくる人々を怖気づかせ退散させてしまうというのだ。


 あるとき、ドーンさんがFacebookに「はい、この家は取り憑かれてます」と写真にキャプションを入れて載せたところ、何百もの反響があった。


「たぶん、今後ずっと土地に取り憑いてるでしょうね。誰が住もうと新しく家を建ててようと、一生対処してかなきゃならない」や「家を見に行ったとき、ひっきりなしに異音が壁や天井からしていた」などなど。


 おそらく、ご近所連中や一度は家を見に訪れた者たちのしわざだろう。無責任な人々にほとほと困惑するドーンさん。



■“ゴースト物件詐欺”なのか?


 また、仲介する不動産会社の言い分はこうだ。


「誰でもいいからこの家をもらってほしい。タダです。そして、そのままどこかへ移築してもらえたらありがたい。リノベすれば住めますし」


 もちろん、この家の「歴史的価値」は保存され、更地になった敷地には新しく家を建てることができる。


 無料ならと欲しがる人も現れたが、移築に840万円かかると知ると立ち消えになるそうだ。近隣の同等物件なら半額で済むところだが、ローカルな悪評により業者が嫌がり、コストが上がってしまったという。


 と、ここまで書くと、意地悪な地元民による風評被害で家が売れなくなった悲劇のように見える。だが、真実は違う。ご近所さんの噂話を逆手に取り、あれこれ吹聴させては幽霊屋敷に仕立て上げる作戦のようだ。


 何のために?


「もったいないですね。こんな歴史的価値のある建造物を所有できるチャンスなんですよ。しかも、おばあちゃんの無害なゴーストも、もれなくついてくるのに」(ドーンさん)


 古い家を敷地から撤去するのに解体費用を出し惜しみして、代わりに誰かに負担してほしいと言ってるように聞こえる。ぶっちゃけ、その場で解体して更地にしてほしいくらいだろう。だが、それだと無理があるので、ロマンティックなゴースト・ストーリーと「歴史的建造物」の移築をもっともらしく勧めているに違いない。タダであげるけど、移築費用はあなた持ちねと。


「しょうがないので、しばらくは私たちが所有するしかないんでしょうね。解体はしませんよ。移築しかないんです!」(ドーンさん)


 ぼやきつつも語気を強めるドーンさん。アメリカにもこんなシミッタレた人たちがいるのだ。タダほど高いものはない。ゴースト詐欺? に利用されたアデーレおばあちゃんがかわいそうになってきた。


参考:「Mirror」、ほか

tocana

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