わざわざ行きたい尾道の絶景イタリアン!漁師シェフが地魚をふるまう

2018年8月27日(月)7時49分 Jタウンネット

[みみよりライブ5up!−広島ホームテレビ] 2018年8月13日放送の広島HOMEテレビ「みみよりライブ5up!」で、絶景レストランのシェフ、岡田高広さんの挑戦が紹介されました。


絶景レストランとは、尾道と鞆の浦(とものうら)。2つの日本遺産のちょうど真ん中に位置するイタリアンレストラン「ドン・フェデリーコ」(尾道市浦崎町)。目の前には瀬戸内海の美しい景色が広がります。


シェフが漁師になって6年


岡田高広シェフは、「真ん中に海があるんで、そこで魚をとって、とってきた海を見ながら食事してもらえたら喜んでもらえるんじゃないかと。遠くからも来てくれるんじゃないかと思って」といわれていました。


岡田さんの船の名前は「日章丸」。


小説『海賊と呼ばれた男』に出てくる船の名前で、社運をかけてイランへ油をとりに行く話で、岡田さんも社運をかけて、油ならぬ魚を捕りに行こうと考え、この名前をつけたそうです。


本場イタリアなどで修行し、関西でシェフとして活躍した岡田さんは、2000年地元に戻り、この店をオープンしました。しばらくは瀬戸内海をのぞむ抜群の立地で、繁盛したそうですが、2008年のリーマンショックは、店の経営を直撃しました。


福山・尾道の中心部から車で約40分。わざわざ足を運んでいた客は、その距離を敬遠するようになったのです。武器だった立地が足かせとなってしまったのです。


復活をかけ、試行錯誤を重ねる中で浮かんだのが、自分で魚を捕ってくることでした。5年前、漁師になったばかりの頃は、藻や海藻ばかりがかかり、網が破れることも珍しくありませんでした。


2、3年でなんとなくコツをつかみ始め、6年目を迎えた今年の春、ついに新メニューの提供に踏み切りました。


魚料理に岡田さん自身が捕った地魚を使うことにしたのです。岡田さんはある思いを胸に秘めています。


「地魚にはこだわっていきたいと思うんですけど、うちに来ておいしかったと思ってもらえたら、スーパーに同じ魚があったら、どんどん買ってもらえたら漁師さんも喜んでくれる」と岡田さん。


漁業は今、厳しい状況にあります。漁師の数はここ35年で半減し、4分の3は60歳以上です。安定した収入の確保が課題となっています。「(消費者と漁師の)間に入って、架け橋じゃないけど、そういうこともお手伝いできたらと思う」と岡田さんは言われていました。


夏はタコ漁の季節。岡田さんは現在、たこを使った新商品を開発中です。「サイクリスト向けに、開発しているパニーニです。(店が)ちょうど尾道と鞆の間にあるので、ちょっと寄っていただいて、休憩がてら地元でとれたタコを食べてほしい」とのこと。


これからも海と共に歩んで行く岡田さん。ぜひ多くの人に海の幸を味わって欲しいですね。(ライター・石田こよみ)

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