カップ麺で北陸対決! 富山VS金沢...王者はどっち?ローソン「まるたかや」とファミマ「神仙」食べ比べ

2023年8月27日(日)20時0分 Jタウンネット

マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界

第百十四回 ローソン「まるたかや」とファミマル「神仙」のカップ麺

文・写真:オサーン

カップ麺ブロガーのオサーンです。

「ご当地カップ麺」連載の第百十四回目となる今回は、ローソン限定の「まるたかや 醤油豚骨ラーメン」と、ファミリーマートのPB「ファミマル」の「神仙 濃厚ド豚骨醤油」をレビューします。

富山の老舗ラーメン店として知られる「まるたかや」と、金沢の有名行列店である「神仙」がそれぞれコンビニ限定商品として登場。

カップ麺北陸決戦の様相を呈しています。

「まるたかや」は、1952年創業の人気老舗ラーメン店。富山県内に店舗を数店構えています。

有名な「富山ブラック」の発祥とされる「大喜」とともに、「まるたかや」は富山のソウルフードとして扱われることの多いお店です。

一方の「神仙」は、金沢でも指折りの人気ラーメン店。和歌山ラーメンの名店「井出商店」から暖簾分けされた、和歌山ラーメンをバックボーンに持つお店です。

和歌山ラーメンは濃厚なスープで知られていますが、「神仙」はそれをさらに進化させた超濃厚なスープで人気を博しています。

富山と金沢。「北陸の盟主」の座を争う2都市を代表するラーメン店なので、勝手に"北陸カップ麺対決"を煽って食べていきたいと思います。

ローソン限定「まるたかや 醤油豚骨ラーメン」

まずは富山代表の「まるたかや 醤油豚骨ラーメン」から食べていきます。

創業70年を超える老舗中の老舗で、看板メニューは創業から味が受け継がれてきた豚骨醤油味の「ラーメン」。今回の商品もその味が再現されているとのこと。

ちなみにお店では「おでん」も定番メニューとして人気です。

表面に豚脂を浮かせた豚骨醤油味のスープに、中太で縮れのついた油揚げ麺と、揚げ玉、背脂加工品、チャーシューチップなどの具が合わせられています。

ベースの豚骨は白濁せずに澄んでいて、あっさりめ。キリッと醤油が香りますが、同時に強めに甘みもつけられています。

あっさりで澄んだ豚骨、キリッと香る醤油、強めの甘みのバランスによって、老舗店ならではの少し懐かしさが伴う、ホッとする味わいに仕上げられていました。

お店の「味変アイテム」はすでに投入済み

お店では卓上におろしニンニクが用意されていて、味変アイテムとして奨められていますが、カップ麺ではスープ表面に浮く豚脂に、ニンニクの風味がつけられています。

味変アイテムとしてではなく最初からニンニクが入っているため、懐かしさを感じるスープに鋭くパンチが加えられています。

ニンニクはかなり強いですが、だんだん口が慣れてくると、ニンニクの後ろから懐かしい味わいがやってきて、極端な二面性が同時に感じられました。

また、お店では「脂かす(背脂揚玉)」という背脂ミンチを揚げてカリカリにした揚玉も卓上に用意されています。カップ麺ではそれを揚げ玉と背脂加工品で再現。

スープに浮いた多めの豚脂や、チャーシューチップと合わせ、肉気やこってり感が強く、懐かしい味わいや鋭いニンニクと三つ巴状態でした。

卓上アイテムによって徐々に味変していくお店の方式とは違いますが、懐かさを感じる昔ながらのスープと、ニンニクやこってりの共演が最初からフルスロットルで楽しめる一杯。

富山代表は、懐かしさとニンニク&こってりのギャップ萌えが魅力的な実力者でした。

ファミマル「神仙監修 濃厚ド豚骨醤油まぜそば」

続いては、ファミリーマートのPB「ファミマル」の「神仙監修 濃厚ド豚骨醤油まぜそば」。

金沢の行列ができる人気ラーメン店、「神仙」監修のカップまぜそばです。

お店の看板メニューは和歌山ラーメンと同じ濃厚豚骨醤油の「中華そば」で、通常のメニューにまぜそばはありませんが、カップ麺発売に合わせてお店でも期間限定でまぜそばが供されているとのこと。

濃厚な豚骨醤油味のたれに、中太でストレートに近い形状の油揚げ麺と、チャーシューチップやキャベツが合わせられています。

たれは和歌山ラーメン譲りのキレのある醤油味で、濃厚な豚骨醤油味のスープをまぜそばに落とし込んでいます。

さらに、背脂を思わせる豚脂のこってり感が強く、豚骨も醤油も豚脂も全部強いという徹底ぶり。

和歌山ラーメンの豚骨醤油味を踏襲しつつも、北国仕様なのか、豚骨や豚脂によってさらに濃厚パワフルになっている印象でした。

味変アイテムで過剰なまでに攻めてくる

たれの味だけで十分に成立していますが、味変アイテムの「キムチ風ふりかけ」が付いています。

それほど辛くはありませんが、キムチの風味と酸味が強く、これを入れることでたれの味が一変します。

ただでさえ濃厚なたれの味に、さらに濃いキムチ味が加わることで、良くも悪くも味の渋滞が発生。

前半は超濃厚なたれの味を楽しみ、「キムチ風ふりかけ」はあくまで味変アイテムとして後半に入れたほうが良さそうです。

金沢代表は、ただでさえ濃厚なたれにキムチの味まで加えてしまい、過剰なまでに強い味で攻めてくる火力重視の豪傑でした。

北陸の雄の座はどちらに?

北陸の雄の地位を(筆者が勝手に)かけた「まるたかや」と「神仙」のカップ麺対決。

富山の「まるたかや」は懐かしい味とニンニク&こってりの剛軟織り交ぜたハイブリッドな奥行きを感じる一杯だったのに対し、金沢の「神仙」は濃厚豚骨醤油とキムチ味の力強さが特徴的でした。

今回の勝負は勝敗つかずのドローといったところですが、富山のラーメンが「富山ブラック」だけではないことも、金沢の食が海の幸やカレーだけではなくいこともよくわかるカップ麺2品でした。

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