肉々しさ満点! 東京・中野の立ち食い蕎麦『NAMIKI』で絶品「背脂入り肉そば」を食べてきた

2020年10月24日(土)10時50分 食楽web


『肉そばNAMIKI』の「背脂肉そば(肉増し)」 | 食楽web

 昼ごはんどきに東京のJR中野駅周辺を歩いていたら、「肉そば」と書かれたのれんが風でめくれ上がっているのを見かけました。その店は、『肉そばNAMIKI』という立ち食いそば屋。

 この時ふと、「旨い店は、のれんを見ればわかる」というグルメ界で古くからまことしやかに言い伝えられる金言を思い出しました。こんな風に堂々とめくれているのは、なんとなく粋な感じがしなくもない。しかも店の脇には手書きの立て看があり、「新メニュースタート! NAMIKIオリジナル肉ABURAそば500円 肉増600円」などと、黄色やピンクのチョークで大書してあります。


JR中野駅南口徒歩1分の駅前にあります

 中野駅前といえば、右を向いても左を向いてもラーメン屋が軒を連ねていますが、どこもラーメン1杯700〜800円はします。“肉増し”にしたら1000円近くはするでしょう。そう思えば、この「肉増600円」は、かなり魅力的。

 ですが、浮かれてはいけません。そもそも中野駅から徒歩1分足らずの場所といえば、土地も家賃も高いはず。そこに堂々とのれんを翻して店を構え、たった500円で肉入りのそばを出し、プラス100円で肉増しするなんて。基本の肉が極薄の1枚で、肉増しが極薄の肉2枚だったりする可能性も否めません。とにもかくにも、ここは自分の目で確かめてみることにしました。

こだわりまくりの肉そばだった!


券売機で会計するスタイル

 店に入ると、大人4〜5人でいっぱいになるであろう、かなり小さな空間でした。メニューの基本は「肉そば」で、背脂の有無を選ぶスタイルです。ここで気づいたのですが、“背脂チャッッチャ系”というのは、ラーメンの1ジャンルですが、蕎麦屋ではなかなか見ませんよね。一体どんな蕎麦なのか気になって、「背脂肉そば(肉増し)」(600円)にしてみました。

 蕎麦を待つ間、店内の貼り紙を眺めていると、そこには「ナミキのこだわり」なるものが書かれていました。

一)出汁はさば節、焼きあご、あじ節、宗田鰹節をふんだんに使った濃縮こだわり出汁
二)豚肉は秘伝のそばつゆをベースに時間をかけて旨味を染み込ませた存在感あるこだわりの肉
三)独自の出汁と豚皮を長時間煮込み、コラーゲンから抽出したオリジナルスープを使用

 なんだか、すごいじゃありませんか。これは期待がふくらみます。


「背脂肉そば(肉増し)」600円

 登場した丼を見て、さっきまで、肉が薄いだの、1枚だ2枚だのと疑った自分が恥ずかしくなりました。丼の大きさも一般的なもので、そこにそばを覆い隠すほどのたっぷりの豚肉と白髪ネギ。その豚肉もしっかりしています。そして背脂がほんのりと浮かんだ魚介の香り高いスープが並々と注がれているのです。


豚肉を端に寄せないとスープに辿りつかないほど盛りが豪快な肉増し

 豚肉はしっかりと下味が付いていて、実に柔らか。そしてスープは出汁の味がしっかり効いていて、さっぱり薄味。とはいえ、背脂入りなので、深いコクと甘みがちゃんとあります。お蕎麦は茹で置きタイプで、博多うどんのようなヤワヤワ系ですが、旨みたっぷりのお出汁を吸い込んで、これがなかなか美味しいんです。

 途中で卓上のすりおろし生姜を入れたり、同じく卓上の辛みそを入れたりして食べ進みます。この味変が加わると、まるで「豚肉の鍋」を食べているように、体がポカポカと温まってきます。


背脂と魚介系のお出汁に、ピリリとした生姜はぴったり!

 というわけで、非常に美味しくてリーズナブルな「肉そば」を堪能できて、大満足。中野という一等地に店を構えながら、食材や手間隙に労を惜しまず、頑張っているのがよく伝わってきます。

 サラリーマン風の男性2人と相席でしたが、皆さん、ご自身で丼を下げ、「美味しかったです!」とご主人に挨拶。さらに出ていく際に、ひっくり返っていたのれんを戻していました。愛されているお店なんですね。皆さんもお昼時に中野駅に行ったら、『肉そばNAMIKI』にサクッと立ち寄ってみてください。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

店名:肉そばNAMIKI

住:東京都中野区中野3-36-14
TEL:03-6382-4883
営:11:30〜15:00、17:00〜20:00
休:土・日

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