「ロシアは弱い核兵器を使わない」 最強水爆“ツァーリ・ボンバ”級核でウクライナを完全破壊か?(ジェームズ斉藤)

2022年10月25日(火)20時0分 tocana

【連載:某国諜報機関関係者で一切の情報が国家機密扱いのジェームズ斉藤(@JamesSaito33)が斬る! 国際ニュース裏情報】


前編に引き続き、クリミア橋の爆破、パイプライン・ノルドストリームの破壊とロシアの核兵器使用の危険性を話してもらった。


──ある意味、最強の国家ですね、ロシアは。そのロシアがクリミア橋もやったんですね。で、さっきの話に戻りますが、あの画像はどういう意味なんですか? 爆発した時の泡ってことですか?


ジェームズ クリミア橋の爆破は公では橋を通行していたトラックが爆発したことになっています。しかし、その画像を見れば明らかで海の中で何かが爆発したことがわかります。潜水型のドローンが橋桁に自爆したもので、その爆破の瞬間を捕らえたものです。つまり、これは完全に工作で、犯人はFSB(ロシア連邦保安庁)ロシアだと私は見ています。


──GRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)ではなくて、なぜFSBなのでしょうか? 


ジェームズ ロシア国内とウクライナにおけるこういう特殊作戦というのは基本的にFSBが担当ですから。ノルドストリームの場合は完全に海外になってしまうのでGRUです。海軍スペツナズが潜水艦から海中に出てパイプラインに爆弾を設置したと言われています。ですから、やり方もまったく違ってくるんで、クリミア橋のほうはFSBの仕業でしょう。


──でも、なぜ、FSBはそんなことをしたんですか?


ジェームズ これも核兵器を使うための道筋作りです(前編を参照)。そもそもロシアには核兵器を使うための明確な条件が設定されているんです。「核戦略ドクトリン」というのがロシアにはあるので。どんな条件なのかというとロシアの領土に外国の通常部隊、これは特殊作戦ではなく、陸軍の戦車部隊なんかがロシアの領土を侵略し、ロシアの国家存亡を揺るがすような事態になった時に核兵器の使用が許されます。ということはロシアの領土が侵略されることが絶対条件なのです。ですから、この間の四州併合も核兵器使用のための布石と言えます。ロシアの感覚で言えば、すでに四州はロシアです。しかし、ウクライナとしては自国の領土だと思っていますから奪還のために戦車部隊を送ります。そうなった時、どうなるか、ですね。たぶん、また杜撰な作戦で後退するでしょう。西側メディアはそれをウクライナの勝利、民主主義の勝利と絶賛するのでしょうが、プーチンはそれを見てほくそ笑んでいるかもしれませんよ。


──ドクトリンに近づいているんですね。


ジェームズ そうです。というかロシアは非常に法的根拠にこだわり、侵略や他の悪事の口実に必ず法律をふりかざしてきます。そういう中でクリミア橋の爆破です。クリミアもいまやロシアの領土ですからね、あそこも通常兵器で攻められると核兵器を使用せざるを得ない状態になるかもしれないですよ。ですから、どこをきっかけに核兵器の使用になってしまうのか? 四州なのか、クリミアなのか、ロシア本土なのか。それは今後のウクライナの動き次第ですね。


──いずれにせよ、クリミア橋はそのきっかけを作るための小競り合いだと。


ジェームズ 小競り合いだけじゃなくて完全にエスカレーションの一部としてマネージされています。大切なのはエスカレーションです。8月のロシア国内のテロ、ドゥーギンの娘の爆死、そのあとにノルドストリームの爆破、クリミア橋爆破とロシアに対するテロが表向きにはどんどんエスカレートしていますね。しかも、ノルドストリームとクリミア橋というのはロシアにとって最重要インフラです。それを2つも“ウクライナは破壊した”わけです。


 では、次に何が起きるのかというと当然、ロシアからの報復です。それがキエフへのミサイル攻撃です。


──確かに報復もエスカレートしてますね。



ジェームズ クリミア橋爆破直後に一気にロシアがミサイルを撃ち込み始めましたよね。つまり、一連のテロというのはエスカレーションをするための口実になっています。ロシアで動員がかけられたのが9月21日、ドゥーギナが自爆テロで殺されたのが8月20日で、ちょうど1カ月後です。「動員をしろ」というのはずっとドゥーギンが言っていたことなんですね。結局、いろんなものをエスカレートさせるためにこういったテロが仕掛けられています。


──段階的に行くように踏んで、気づけば、キエフにミサイルが打ち込まれるまで戦争はエスカレートしていましたね。


ジェームズ なのにアメリカもNATOも動いていませんから。


──世界もなんとなくそれを受け入れています。


ジェームズ これが狙いです。洗脳におけるプライミングの如く、世界の世論もプーチンによって完全に慣らされてきています。この間の四州併合の時のプーチンの演説で「アメリカは広島、長崎に原爆を落としたことによって核使用の前例を作った」と言っていたんですよ。これはどういうことかというと自分も使いたいんです。


──前例って言ってるんですもんね。


ジェームズ アメリカが前例を作ったんだから、我々が使えないのはおかしいっていうことです。いつからロシアは核兵器も使えないショボい国になってしまったんだっていう怒りの感情ですよ。だから、使いたいんですよ、最初から。


──ともかく使いたいのか。


ジェームズ そこを理解しないとこの戦争も核の使用も見えてきません。私は昔、モスクワの赤の広場で行われた戦勝記念日の軍事パレードに出席した時の、ある光景が忘れられません。あの軍事パレードで一番盛り上がったのはロシア兵が出てきた時ではなく、ロシアが持っている核を搭載したICBMが登場した時なんですよ。あれこそが大国の証だって熱狂するんですよ、国民が。私のすぐ横にいたある年配のロシア人バーブシュカ(お婆さん)などは「戦勝記念日」という有名なロシア軍歌を興奮のあまり高らかに歌っていました。ロシアのICBMで欧米が焦土化するイメージがロシア人の母性本能をくすぐるのか、とその時悟りました(苦笑) 。戦前の日本の兵隊さん万歳みたいな感じです。ロシアの場合は兵隊さんに対して熱狂すると思いきや、兵隊さんには熱狂せずに、核兵器、ICBMを搭載した車両に対して熱狂したんですよ。「核兵器=戦勝の兵器」というカルト信仰に近いものになっています。これがロシア人の国民感情ですから。


──核兵器が神格化している感じですね。



ジェームズ そうです。そういうのがあるのでプーチンが核兵器投下を命令してもロシア国内では「それはさすがにヤバいだろう」ではなくて歓迎すると思います。「やっと使ってくれた」と。


──その辺の感覚のズレはありますね。西側は核兵器を使ったらダメですけど、ロシアは「よく使ってくれた」って気になるんですね。


ジェームズ 逆に国威発揚になります。昔の日本は兵隊さんに対する熱狂も凄まじかったんですけど、海軍の軍艦に対する熱狂ってあったと思うんですよ。戦艦大和なんか世界最強の軍艦だったという、そこに対する熱狂と同じものがあると思います。


──日本人はいまだの戦艦大和への熱狂はありますから。


ジェームズ いまだにあると思います。特に海上自衛隊の護衛艦を神格化する動きはそれとちょっと似ています。ロシアの場合は海軍があまり強くないんで軍艦を神格化するっていうのはあまりないんですけど、核兵器にはあります。ロシアの核兵器に対する感情ってすごい大事で、ここがほとんど理解されていません。


 では、なぜ、ここまでロシア国民の気持ちを刺激するのかというと、ロシアと核兵器の関係が屈辱から始まっているんですよ。


──屈辱?


ジェームズ アメリカに先を越されたという屈辱です。核兵器は、アメリカのマンハッタン計画で核爆弾を開発し、それをもとに広島、長崎に落としたことで先を越されてしまったんですね。ここで有名な話があるんですけど、スターリンは当時、アメリカのマンハッタン計画を知っていましたし、広島、長崎に原爆を落とすことも全部知っていました。それだけでなく、マンハッタン計画の技術を全部持ち出してモスクワに報告させていたんです。


──マンハッタン計画にロシアのスパイがいたんですか?


ジェームズ そうです。これは歴史学的にも証明され、有名です。ユダヤ系アメリカ人のローゼンバーグ夫妻が死刑になっていますから、彼らが流したんです。ポツダム会談が1945年の7月にあったんですが、そこでトゥルーマン大統領がスターリンに対して「アメリカはついに広島、長崎に投下するための原爆実験に成功した」と言ってるんです。するとスターリンは「既に知っている」と言ったんです。


──負けず嫌いなんですね。


ジェームズ そのお陰でローゼンバーグ夫妻のスパイ行為が発覚して死刑になっていますが。ともかく、ロシアにとっては核兵器の関係というのはアメリカに先を越された屈辱から始まっています。しかし、スパイ能力によって核技術に関してはわかっていたので、アメリカがビキニ環礁で水爆実験をやり始めると、負けじとソ連も水爆実験をやって、それがツァーリ・ボンバです。世界一の規模の水爆でいまだにツァーリ・ボンバを超える爆弾って開発されていないんです。


──こだわりが大きいんですね。



ジェームズ デカさに対するこだわりですね。ロシア語でも「ギガントマニア」という巨人信仰を意味する言葉もある程です。意味は単純で、とにかく「デカければ、勝てる」というものです。ですから、思うんですけど、いまロシアが使うのは戦術核が前提のように言われていますけど、「本当にそうだろうか?」と思いますね。戦術核は、たとえばワシントンのホワイトハウスに戦術核を落としたらワシントン全部が広島、長崎のように破壊されるかというと、そういうことはなくて破壊の規模は遥かに小さいんですよ。


──ホワイトハウスをピンポイントを壊すみたいなことまでできたりするんですか?


ジェームズ そんな感じです。でも、それって見た目のインパクトがないですよね? いま言ったようにロシアという国はデカイものが好きなんで戦術核のような小規模な核で満足するのかって不安はありますね。


──いきなりデカいのでいく可能性があると。


ジェームズ 普通、占領するのであれば都市機能とかインフラを残したまま相手を屈服させるはずですが、ロシアにはそういう常識は通用しません。デカい花火をぶち上げるほうを嗜好し、それを優先する可能性があります。核の場合でいえば、デカいきのこ雲ですね。それによってすべてが破壊されてもかまいません。ロシアはもともと破壊を好み、すべてを破壊してから占領して、また作り上げるんです。それがロシアのやり方で、そこを間違うと読み間違います。よって、ロシアの考え方をしっかり知らないと大きな被害が出る可能性がありますね。今後、ますます注意深く見ていく必要があると思います。


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