カルディ、成城石井、無印で売ってる韓国巻き寿司「キンパ」は美味しい? 食べ比べてみた!

2021年11月20日(土)10時50分 食楽web


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「キンパ」といえば、ご存知、韓国の巻き寿司。韓流ブームのおかげか、韓国料理店に限らず、デパ地下の惣菜店などでも扱われるようになり、以前に比べてずいぶん気軽に食べられるようになりました。しかも最近は、カルディや成城石井、無印良品でも“冷凍キンパ”が売られているんです。最初に見たときは、キンパってそんなに人気があるのか! と驚いたほどです。

 筆者は昔、初めて韓国旅行に行った際に食べてどハマリし、いまでも韓国料理店の手作りキンパを買ってよく食べています。日本の巻き寿司とも違う、ややパンチの効いたジャンクな味が妙にあとを引くんですよね。ちなみに韓国ではもともとは家庭料理だったそうで、具材も卵焼きやナムルなどシンプルなものが主流だったようです。それが90年代に起きた外食ブームの影響で、ツナキンパやサラダキンパ、カルビキンパなど、バラエティに富んだキンパが生まれたと言います。

 とにもかくにも、カルディや成城石井、無印良品で売られている冷凍キンパには俄然興味がわきました。そもそも冷凍してしまって、本当に美味しいんでしょうか? そこで、各社の冷凍キンパを買って食べ比べてみることに。


左から、カルディ「キンパ」、成城石井「牛焼肉キンパ」、無印「キンパ」

 購入したのはカルディ「キンパ」、成城石井「牛焼肉キンパ」、無印「キンパ」。スペックをまとめると表のとおりです。

 筆者の理想のキンパは、専門店で売っているような、ゴマ油と塩味の効いたご飯と、シャキッとしたナムルの深い味わいが生きているもの。ゴマ油と塩を媒介にして、ご飯と具材が渾然一体となった美味しさこそがキンパの醍醐味だと思うので、そのあたりを期待したいところです。

まずはカルディの「キンパ」から食べ比べスタート!


カルディのキンパはカラフルなパッケージで、8切れ入り

 さっそくカルディの「キンパ」から。トリセツには、袋を1〜2cm開封し、袋ごと電子レンジで加熱して解凍、そのまま15分ほど置いて、全体の温度が均一になったところでお召し上がりください、と書いてあります。

 ちなみにせっかちな筆者は15分を待たずに温かいまま1つ食べてしまいましたが、これは大失敗。温かいとキンパの味がわからないので、フライングしないよう注意してください。


電子レンジ(500W)3分20秒加熱します

 カルディのそれは、塩味の効いたご飯に、味付の牛肉や小松菜、玉子焼き、カニ風味かまぼこ、ニンジン、ごぼう、調味大根(タクアン)という7つの具材で構成されています。これをくるりと海苔で巻いてあり、けっこう高密度な巻き具合です。

 食べてみると、海苔の中のご飯がギュッと詰まっているせいか、米がやや固めに感じますが、具材が多いので、噛んでいくうちにいろんな味と食感の変化が楽しめます。とくにゴボウのポリポリ食感が際立っています。ただ、具材が種類豊富なのはいいのですが、全体的にあまり味の主張が感じられず、キンパ特有のゴマ油の風味にも欠けているように思えました。

成城石井の「牛焼肉キンパ」の実力は?


成城石井の「牛焼肉キンパ」は6個入り

 続いて、成城石井の「牛焼肉キンパ」を試食してみたいと思います。こちらは、さきほどのカルディに比べると1個あたりのサイズが大きく、6個入り。


左がカルディ「キンパ」、右が成城石井「牛焼肉キンパ」

 凍ったままお皿に移してラップをかけずに電子レンジで温めます。ちなみに個数に合わせた加熱時間が表示されており、3個なら2分、6個なら4分といった具合に、小分けにして食べられるのはなかなか便利ですね。

 こちらは、ご飯(佐賀産)に加え、牛味付け肉、厚焼き玉子、にんじん、高菜醤油漬けという4つの具材と焼海苔で構成されています。


3個を温めてみました

 食べてみると、カルディよりも巻きがゆるく、口の中でホロホロとほどけていきます。そしてご飯がツヤツヤ&モチモチ、具材の量も多め。とくに焼肉が多いので、口の中でキンパが崩れていくとき、牛肉の甘みと高菜漬けの塩味がほどよく広がります。うーん、やっぱり焼肉入りというのは強いですね。さらにカルディのキンパよりは、ほんのりとではありますが、ゴマ油やゴマの風味がくっきり感じられます。

 しかしこちらもやはり全体的に味わいの個性が控えめというか、優等生すぎるイメージ。個人的にはもっとゴマ油がキリッと香ってほしいんですが、冷凍だとやっぱり難しいのかもしれません。

無印良品の「キンパ」は美味しいのか?


無印の「キンパ」は1袋に8個入り

 というわけで、最後は、無印良品のキンパをいただきます。こちらはカルディ同様、袋を1〜2cm開封して袋ごと電子レンジで加熱するタイプ。うるち米(国産)に、具材は厚焼き玉子、牛味付け肉、ごぼう煮、にんじん煮、塩蔵大根(たくわん)、ほうれん草の6種類が焼海苔で巻かれています。


無印のキンパは適度な巻き具合で、ご飯もちょうどよい食感

 いざひと口。食感だけで言えば、巻き具合の力加減がちょうどよいのか、これが一番本場のキンパに近い食感がします。具材にしても、量と味が1つに突出しておらずバランスが良いのかもしれません。ただし、こちらもやっぱりゴマ油風味は弱め。韓国人が食べたら「これキンパ?」って言われそうな後味です。


左から、成城石井の「牛焼肉のキンパ」、真ん中はカルディの「キンパ」、右端は無印良品の「キンパ」

 というわけで3つのキンパを食べて比べてみてわかったことは、どれも味が本場のキンパに比べておとなしめということです。韓国の海苔巻というより日本の巻き寿司に近い気がします。そうなると、酢飯ではない分どっちつかず。「おうおう、もう少しハッキリしろ!」と詰め寄りたくなります。

 しかし、ここで閃いたのが、ゴマ油感を足せばいけるんじゃないか? ということ。そこで、自前のゴマ油+塩+醤油につけて食べてみたんです。


ゴマ油と塩・醤油をつけダレにしてみました

 こうすると俄然、3つともグッと美味しくなります。中でも突出して美味しかったのは成城石井の「牛焼肉キンパ」。もともと焼肉の美味しさもダントツで、ご飯に関してもツヤツヤモチモチしているからでしょう。ゴマ油をプラスすることで、理想的なキンパに近づきました。

 というわけで、今回の3つの冷凍キンパは、自分でゴマ油を補えばなかなか美味しくいただけることが判明しました。

(撮影・文◎土原亜子)

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