広島に贈られる「折り鶴」をブックカバーに 地元女子高生の挑戦
2021年12月22日(水)6時0分 Jタウンネット
[みみよりライブ5up - 広島ホームテレビ] 2021年12月1日放送の「地球派宣言」のコーナーでは、世界中から広島に届けられる平和の願いが込められたたくさんの折り鶴が、高校生たちの手によって新たな商品に生まれ変わっていることを取り上げていました。
11月23日にゆめタウン広島内にある文具店の一角で販売されていたのは、折り鶴の再生紙を使ったブックカバー。

安田女子高校の1年生6人が自らデザインを考え、製作したものです。これは全国で行われている高校生模擬企業コンテスト「リアビズ」の一環。
生徒は自分たちで会社を立ち上げて商品をプロデュースし、PRから販売まで行い、グランプリを競います。
安田女子高校の田口智之先生は
「広島に届く折り鶴がたくさん溜まって保管されていて平和にいきない。自分たちがこういう商品を作ることで世界中に平和を届けていく。若い人間が活動することで平和が広がっていけばいいと思っています」
と話します。
折り鶴に託された思いが、別の形で次の世代へ
「リアビズ」一次審査を通過した彼女たちが作った会社の名は「アカイカンナ」。
その由来について公式ウェブサイトには、こう記されています。
「被爆後の75年間は草木も咲かないだろうと言われていた広島に、その年の9月にガレキの中から咲いた一輪の花が赤いかんなの花だったことが由来です。
被爆後約1か月で新しい命として芽吹き、人びとに生きる勇気を与えた赤いかんなの花。
私たちは、そんな赤いかんなの花の想いも込めたいと考え社名を『アカイカンナ』に決めました」
県のウェブサイトによると世界中から平和記念公園の「原爆の子の像」に捧げられる折り鶴の数は、年間に約1000万羽、重さは約10トンにも及ぶそうです。
そのひとつひとつから生まれるブックカバー。折り鶴に託された思いは形を変え、また次の世代へと受け継がれていくのです。
平和に向けての、素敵な取り組みですね。
(ライター:momiji)