熊本・阿蘇山 噴火警戒レベルを2から1に引き下げ
2023年3月23日(木)11時30分 ウェザーニュース
2023/03/23 11:36 ウェザーニュース
今日23日(木)の11時、福岡管区気象台は熊本県阿蘇山の噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引き下げました。火山活動が低下しているとみられるためです。
火山性微動の振幅は小さい状況が続く
阿蘇山では今年の1月30日に、火山性微動の振幅が大きな状態が継続したことから噴火の可能性が高まったとして、噴火警戒レベルを2の引き上げました。
その後、2月19日以降は火山性微動の振幅が中岳西山腹観測点南北動成分の1分間平均で2.5マイクロメートル毎秒を下回り、現在は概ね0.5マイクロメートル毎秒以下と小さな状態で推移しています。
また、3月22日に山麓で実施した現地調査によると、火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は500tで、少ない状態で経過しています。
火山性微動の振幅が小さくなり、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量も少ない状態となっていることから、中岳第一火口から概ね1kmの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性は低くなったとして、気象台は噴火警報を解除しました。
防災上の警戒事項等
なお、火口内では土砂や火山灰が噴出する可能性があります。火口付近では火山ガスに注意し、地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
**(参考:噴火警戒レベルの説明)**
【レベル5(避難)】:危険な居住地域からの避難等が必要。
【レベル4(高齢者等避難)】:警戒が必要な居住地域での高齢者等の要配慮者の避難、住民の避難の準備等が必要。
【レベル3(入山規制)】:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制等。状況に応じて高齢者等の要配慮者の避難の準備等。
【レベル2(火口周辺規制)】:火口周辺への立入規制等。
【レベル1(活火山であることに留意)】:状況に応じて火口内への立入規制等。
(注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる)
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)