18日の長野北部震源の地震、大町市で国の重要文化財「持国天立像」に被害…山形村では1人軽傷
2025年4月19日(土)22時35分 読売新聞
地震で倒れ、後頭部が外れた持国天立像(19日、長野県大町市で)
18日午後8時20分頃に発生した長野県北部を震源とする地震で、震度5弱を観測した同県大町市の寺では、国の重要文化財の像が壊れる被害が出た。
同市八坂の覚音寺では、国の重要文化財の「持国天立像」が倒れ、像の後頭部が外れるなどした。就寝していた住職の男性(65)が揺れで目を覚まして確認したところ、像が台座ごと倒れていた。
寺近くの道路脇では高さ2メートルほどの石垣が約5メートルにわたって崩れた。けが人はいなかった。同市ではこのほか、13の家屋で屋根瓦の損壊を確認しているという。
また、松本広域消防局によると、地震発生直後、山形村の男性(16)が避難する際に転倒し、右足に軽傷を負い、松本市内の病院に搬送された。
気象庁は「地震発生から1週間程度、最大震度5弱程度の地震に注意し、さらに強い揺れをもたらす地震が発生する可能性もある」と注意を呼びかけている。