絹サヤ、グリーンピース、豆苗は何が違う? エンドウ豆類の系図

2024年4月23日(火)5時10分 ウェザーニュース

2024/04/23 05:08 ウェザーニュース

今の時季、絹サヤ(サヤエンドウ)、スナップエンドウ、グリーンピース、ちょっと珍しいところでは砂糖サヤなど、さまざまなエンドウ豆類が豊富に店頭に並びます。爽やかな緑色で、クセがなく甘味も感じられる、人気が高い春の食材です。
ウェザーニュースでは、スナップエンドウやグリーンピースの好みについて、アンケート調査を実施しました。その結果、スナップエンドウは全体の86%、グリーンピースは少し下がるものの、全体の76%が「好き」と回答していました(※)。
スナップエンドウやグリーンピースを含めたエンドウ豆類は、大きく分けるとサヤをメインに食べるものと、実を食べるものに分かれるそうです。詳しい話を野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。

種類や成長度合いで食べ方が変わるエンドウ豆

「まず実を食べるものとしては成熟してから収穫し、乾燥させて長期保存のできる青エンドウ豆、赤エンドウ豆などがあります。赤エンドウ豆はみつまめや豆大福に入れるなど、よく見かける豆です。
実を食べるものでも未熟なうちに収穫して豆ごはんや炒め物に使うものに、グリーンピース、うすい豆、ツタンカーメンのエンドウ豆などがあります。うすい豆は主に関西が主流ですが、グリーンピースの改良種で実の表面の皮が薄く、青臭さを感じにくい特徴があります。
また、ツタンカーメンのエンドウ豆は、サヤの表面が鮮やかな紫色をしていますが、豆は緑色です。ところが緑の豆を豆ごはんとして米と一緒に炊くと、炊き上がったときは普通ですが、蒸らしている間にまるで赤飯のように豆とごはんが赤くなる珍しい豆です」(吉田さん)

食感も味も異なるサヤと実

サヤと実を食べるものは、エンドウ豆類の中で最もポピュラーかもしれません。
「平たくしなやかなサヤを持ち、関東で主流の絹サヤ、大ぶりのオランダオオサヤは関西が主流です。絹サヤよりサヤに厚みがあり、食感がシャキシャキして甘味があるスナップエンドウは最近人気があります。
さらに甘味の多いのが、砂糖サヤです。砂糖サヤはサヤエンドウの実が大きく育つように品種改良されたもので、もとの品種よりも甘さが強いことから、この名がついたそうです。
芽を食べるものには、豆苗(とうみょう)があります。中華料理では定番ですが、豆独特の香りとシャキシャキした食感で人気があります」(吉田さん)
成長度合いや種類によってさまざまな食べ方ができるエンドウ豆類。主にサヤには免疫力を高める効果が期待できるビタミンCが含まれており、抗酸化作用の強いβ-カロテンも豊富。豆の部分には、たんぱく質やアミノ酸も豊富に含まれている栄養価の高い食材です。
旬の食材のエンドウ豆類をそれぞれの特徴に応じて美味しくいただきましょう。
※調査期間・集計対象:2024年4月12〜13日・12,368件(スナップエンドウ)、4月18〜19日・13,489件(グリーンピース)

ウェザーニュース

「ピース」をもっと詳しく

「ピース」のニュース

「ピース」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ