倒木や枝の落下による事故、3年半で1732件…東京・日野の死亡事故受け国交省調査

2025年4月30日(水)14時8分 読売新聞

男性が下敷きになった現場を調べる捜査員(昨年9月12日、東京都日野市で)=宮尾真菜撮影

 全国の公園や道路での樹木の倒木、枝の落下による事故が昨年11月までの3年半で1700件余り起きていたことが、国土交通省の調査でわかった。樹木の定期点検を行っている自治体は4割程度にとどまることも判明。自治体向けの点検の指針を作成している同省は、人が行き来する場所にある樹木や古い樹木を優先して点検するよう自治体に促す方針だ。

 調査は、昨年9月に東京都日野市の緑地内の歩道で長さ数メートルのイチョウの枝が折れて落下し、下敷きになった男性が死亡した事故を受け、公園や道路を管理する全国の自治体などを対象に実施。今月、結果を取りまとめた。

 倒木、枝の落下による人的、物的被害は、2021年4月〜24年11月に計1732件あった。人的被害のうち、軽いけがが101件、全治30日以上が8件、死亡が日野市の1件だった。

 発生場所は公園が931件、道路が801件。原因は腐朽・病害が509件、台風以外の強風435件、台風162件などだった。

 樹木に近づいて直接状態を確認する定期点検を行っている自治体は、公園で40%、道路で43%だった。人手不足や予算不足が背景にあるとみられる。

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