志村康さん死去、92歳…ハンセン病訴訟第1陣原告副団長・「菊池恵楓園」入所者自治会長

2025年5月2日(金)1時42分 読売新聞

志村康さん(2019年11月21日)=貞末ヒトミ撮影

 らい予防法に基づく国の隔離政策で人権を侵害されたとして国の責任を追及したハンセン病国家賠償請求訴訟第1陣の原告副団長で、国立療養所「菊池恵楓園」(熊本県合志市)の入所者自治会長、志村康(しむら・やすし)さんが1日午後、園内の病院で死去した。92歳だった。

 佐賀県出身。1948年にハンセン病と診断され、菊池恵楓園に入所。98年、原告の一人として国を相手取って熊本地裁に提訴し、元患者への根強い差別が残る中、自ら顔を出して被害を訴えた。

 地裁は隔離政策を違憲とし、国の賠償責任を認定。小泉首相(当時)が控訴を断念して判決は確定し、元患者に謝罪した。元患者家族への偏見・差別についても国の責任を認めた2019年6月のハンセン病家族訴訟判決にもつながった。

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