「数学のノーベル賞」アーベル賞授賞式に柏原正樹氏出席…日本人初の受賞者
2025年5月21日(水)0時37分 読売新聞
「数学のノーベル賞」とも呼ばれるアーベル賞の授賞式が20日、ノルウェーの首都オスロで開かれた。日本人初の受賞者として、京都大数理解析研究所の柏原正樹・特任教授(78)が出席した。
アーベル賞は、ノーベル賞が対象としていない数学分野で優れた業績を上げた研究者に贈られる。ノルウェー政府が2002年に創設した。賞金は750万ノルウェー・クローネ(約1億円)。
柏原さんは、大学院生の時に難解な方程式を研究するための理論「D加群」の基礎を確立するなど長年にわたり数学の発展に貢献したことが評価された。
式典で柏原さんは「21歳の時に出会った恩師から、『数学は新しいことを作り上げるのが重要』と教わり、研究者人生の大切な指針となった」と感謝を述べた。