山手線176本が運休し25万人に影響、21編成でパンタグラフ一部変形…東海道線など緊急点検
2025年5月23日(金)19時49分 読売新聞
山手線の運行状況を知らせるJR浜松町駅の案内板(23日午前、東京都港区で)=西孝高撮影
JR山手線外回りは22日夜から運転が止まり、23日は始発から山手線内・外回りで運転を見合わせた。架線トラブルが原因で、復旧作業後の午前8時半頃に全線で運転を再開したが、計176本が運休し、約24万9000人に影響が出た。
JR東日本によると、22日午後10時前、山手線の車掌がパンタグラフ付近から火花が出ているのを見つけた。車両点検したところ、山手線21編成でパンタグラフの一部が変形していた。
その後、新橋駅構内(東京都港区)の山手線外回りの架線が切れているのを確認。垂れ下がった架線にその場所を通過した電車のパンタグラフがぶつかって変形したとみられる。
JR東は、架線が切れたのは、変電所から送られた電気を架線に流す装置と架線をつなぐ銅製金具の固定部分が緩んでいて高温になったためとみている。24日の始発までに、山手線や東海道線など同条件で金具が設置されている50か所の緊急点検を行う。
山手線の運転見合わせで普段とは違う経路で通学したという東京都大田区の高校1年(15)は「いつもは新橋駅を使わないので乗り換えが不安だった。山手線が止まると不便だと痛感した」と語った。
中野国土交通相は23日午前の閣議後記者会見で、JR東に対して、原因の究明と再発防止策の検討を指示したと明らかにした。