日本の周辺に3つの台風 11号は沖縄接近の可能性

2023年8月28日(月)16時56分 ウェザーニュース

2023/08/28 17:22 ウェザーニュース

28日(月)15時現在、日本の周辺には9号(サオラー)・10号(ダムレイ)・11号(ハイクイ)の3つの台風が発生しています。3つの台風が同時に存在するのは昨年9月15日以来です。
本州に最も近いのは台風10号で足早に東北の東の海上を北上中です。台風の外側の雨雲の一部が北日本の太平洋側にかかることがありますが、台風は次第に離れていくため影響は限定的と見ています。
今日発生した11号はマリアナ諸島付近、9号はフィリピンの東の海上にあってこの後は北西に進む予想です。進路に近い沖縄では台風による影響が出る可能性があります。
▼台風11号 8月28日(月)15時
 中心位置   マリアナ諸島
 大きさ階級  //
 強さ階級   //
 移動     西北西 10 km/h
 中心気圧   996 hPa
 最大風速   18 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 25 m/s
 強風域半径  220 km
▼台風9号 8月28日(月)15時
 中心位置   フィリピンの東
 大きさ階級  //
 強さ階級   非常に強い
 移動     北 15 km/h
 中心気圧   955 hPa
 最大風速   45 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 60 m/s
 暴風域半径  75 km
 強風域半径  220 km
▼台風10号 8月28日(月)15時
 中心位置   宮古市の東約290km
 大きさ階級  //
 強さ階級   //
 移動     北東 30 km/h
 中心気圧   990 hPa
 最大風速   23 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 35 m/s
 強風域半径  305 km (東側390 km, 西側220 km)

台風11号 発達しながら沖縄接近の可能性

今日台風11号が発生したマリアナ諸島付近の海域では、海面水温が30℃以上と水蒸気を供給するためには十分な暖かさとなっています。また、8月末から9月初めにかけては太平洋高気圧が強まる予想で、台風は発達しながら太平洋高気圧の縁を周るように北西方面に進みます。
気象庁の情報によると、9月1日(金)15時には中心は沖縄の南にあって、中心気圧は980hPa、中心付近の最大風速は30m/sと暴風域を伴う勢力になると予想されています。沖縄は台風による荒天の可能性があり、台風がもたらす湿った暖かい空気によって発生した雨雲が西日本太平洋側で強い雨を降らせる可能性があります。
まだ台風の進路については不確実性があるものの、その動向には注意が必要です。

とりうる進路にはまだ予測の幅あり

この図の細い線1本1本は世界各国の気象機関が計算した進路のシミュレーション結果をあらわします。アンサンブル予報という手法の過程で得られるもの(メンバー)で、想定される進路にはかなりの幅があるということをイメージするために掲載しています。
太平洋高気圧が日本の東側から勢力を強めるため、ほとんどのメンバーが北西に進む傾向で揃っています。その後は沖縄付近を通って東シナ海方面に向かうもの、台湾などそれよりも南側へ向かうもの、本州の南へ北上するものまで幅があり、まだ進路予測のばらつきがあることがわかります。
進路だけでなく、タイミングや勢力の予測も誤差がかなり大きい状況です。日がたつにつれて誤差は縮小する見込みですので、今後の情報にご注意ください。

台風の暴風域に入る確率

5日先までに台風11号の暴風域に入る確率は以下の通りです。(気象庁)
 長崎県           1 %
  五島           1 %
 鹿児島県(奄美地方除く)  1 %
  甑島           1 %
  薩摩・大隅地方(甑島除く)1 %
  種子島・屋久島地方    1 %
 奄美地方          16 %
 沖縄本島地方        26 %
  本島北部・中南部
(慶良間・粟国諸島除く)   23 %
  慶良間・粟国諸島     25 %
  久米島          26 %
 大東島地方         4 %
 宮古島地方         28 %
 八重山地方         24 %
  石垣島地方        24 %
  与那国島地方       16 %

台風9号 非常に強い勢力で台湾方面へ

台風9号、台風10号 予想進路

台風9号はフィリピンの東の海上をやや速度を上げて北上しています。この後は非常に強い勢力を維持したまま台湾付近を通過した後、やや勢力を落として大陸方面に進む予想です。
沖縄では台風9号の影響による強風と高波に注意が必要になります。

台風10号 今後は日本から遠ざかる

台風10号は比較的速いスピードで北上し、東北から300km以内の海上にあります。現在、北日本の一部に台風の外側の雨雲がかかっていますが、既に東寄りに進路を変えつつあり日本列島から更に遠ざかる予想で、影響は限定的と考えられます。
沿岸部では、台風が離れても高波の影響が残るので注意してください。

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風9号の名前「サオラー(Saola)」はベトナムが提案した名称で、ベトナムレイヨウという動物のことです。台風10号の名前「ダムレイ(Damrey)」はカンボジアが提案した名称で、「象」を意味するクメール語からとられています。台風11号の名前「ハイクイ(Haikui/海葵)」は中国が提案した名称で、「イソギンチャク」のことを意味する中国語からとられています。

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