キンモクセイの香りには食欲を抑える効果が?
2024年10月17日(木)5時0分 ウェザーニュース
2024/10/17 05:15 ウェザーニュース
「食欲の秋」を迎え、ダイエットを考えている人にとっては悩ましい季節ですね。
そんな時季に開花を迎える金木犀の香りには食欲を抑える効果があるという実験結果があるそうです。発見者であり、味覚生理学や食行動の脳科学などを専門に研究している畿央大学健康科学部の山本隆教授にお話を伺いました。
香りをかぐだけで食欲を抑えられる
金木犀の香りが食欲を抑制するといいますが、どのようなメカニズムが働いているのでしょうか?
「金木犀の香りをかぐことで、脳内の摂食中枢が反応しオレキシンなどの食欲増進物質が抑えられます。同時に満腹中枢への働きが促進されるため、食欲が抑えられるものと考えています。
このことは、以前ラットを使った実験で確認が取れていました。このほど学生を対象に、金木犀の香りをかいだ場合とそうでない場合に分けて、お菓子を食べる量を比較する実験を行いましたが、金木犀の香りをかいだ場合の方が明らかに食事量が減っていました」(山本教授)
ただ香りをかぐだけで、我慢しなくても食事量を減らすことができるというのです。
「今まで満腹になるまでしっかり食べていた人が、そこまで食べなくても自然に満足できるというのが、金木犀の香りの効果です。習慣づけていけば、自然に体重も減っていくのです」(山本教授)
具体的な実践方法は?
では、どう実践すればよいのでしょうか。
「金木犀の香りを使用した芳香剤や化粧品などを使って、食事前の30分〜1時間の間、自分あるいは周囲に香りがただよう状態なっていれば効果的です。先ほど紹介した実験では、マスクの裏に金木犀の香りを塗布しておきました。そうすることで自然に食べ過ぎを防ぎ、腹八分目程度で満足して食事を終えられると思います」(山本教授)
ダイエットはしたいけど、好きなものを我慢するのは耐えられないという人は、“腹八分目”が身につく金木犀の香りを試してみてはいかがでしょうか。
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)